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「IFA」とは、「Independent Financial Advisor」の略語で、長期的に資産運用のサポートをしてくれる専門家のことです。IFAの発祥はイギリスです。欧米各地で認知度を高め、1980年代から弁護士や税理士と並ぶ職業として活躍の場を広げてきました。一方、日本でIFAが知られたのは、1996年から2001年にかけて実施された大規模な金融制度改革、金融ビッグバンのころです。この大規模な金融制度改革により「貯蓄から投資へ」の風潮が高まり、一気に個人投資家が増加。ただ、個人で市場の動きを予想するのは困難だったため、個人投資家を支える存在としてIFAのニーズが高まり始めたのです。そして、日本でも個人投資家を支えるIFAの立場が確立されました。日本では、「独立系ファイナンシャルアドバイザー」「独立系金融アドバイザー」と呼ばれることが一般的です。どの金融機関にも属さないIFAは、会社の利益や営業方針に左右されることなく、個人投資家の視点を第一に考えてアドバイスをしてくれます。個人投資家にとって頼れる存在なのです。

IFAを利用するメリット

顧客第一のアドバイスを受けられる

金融機関であればノルマや営業方針に左右されることも多いので、場合によっては会社都合のアドバイスになることもあります。IFAであれば、完全に独立した存在なので、顧客を第一に考えたアドバイスを受けられます。 また、会社のノルマや営業方針に縛られていないということは、透明性も高いということです。顧客にとって有益な情報や独立的な意見が聞けるのも、大きなメリットだといえます。

長期的なお付き合いが可能

IFAは完全に独立しているため、既存の金融機関のように転勤等の人事の影響はありません。数年おきに担当者が転勤でいなくなれば、担当者が変わるたびに新しい人と信頼関係を築く必要があるので、顧客にとっては負担がかかります。 また、もし担当者が転勤したあとに問題が発生してもその案件を担当した人はいないので、問題解決までに時間を要する可能性もあります。IFAを利用する場合は、その人が辞めない限り担当者が変わることはないので、長期的な関係を構築することが可能です。

各分野から専門的な意見を聞ける

IFAに相談できるのは、投資だけではありません。FPのように年金や教育資金、住宅資金などお金に関するさまざまな悩みにも対応しています。また、IFAは税理士の知識も備えているので、いろんな視点で資産運用のアドバイスを受けられます。 FPや税理士の要素も兼ね備えるIFAのアドバイスは、個人投資家にとって有益なものになることは間違いありません。

IFAを利用する際に注意すべき点

高い手数料が発生する

IFAは手数料で稼ぐビジネスなので、成果に見合った報酬を顧客からもらうのではなく、金融商品を売買したときに発生する手数料の一部を証券会社から受け取るシステムになっています。 IFAを通して商品を購入するとアドバイスやコンサルティングの料金も上乗せされているので、直接購入するよりも手数料が高くなるのが実際です。

人によって能力や情報量に差が出る

IFAは、大手の企業に比べて組織力が低いのは当然のことです。そのため知識量やコンサルティングの能力に差が出たり方針に迷いが出たりなど、独立型であることがマイナスに働いてしまうことも少なくありません。 また、IFAは証券外務員資格さえ取れれば働くことができるので能力に差が生まれることも。IFAに言われた通り行動して失敗しても、最終的には自己責任です。IFAに誰を選ぶかは、十分に検討する必要があります。

IFAの選び方

リスクを踏まえた提案をしてくれる

投資にはリスクがつき物です。うまく働けば多くの利益を受け取れますが、失敗すれば大きなリスクを背負うことにもなりかねません。商品選びは、リスクを踏まえた上で行うか決断することが大切です。 そのため、リターンだけでなくリスクの面も考慮した提案をしてくれるIFAを選ぶのがおすすめです。理想は長期的なリターンを踏まえつつ、最小限のリスクに抑える手法の提案です。

IFA登録から3年以上経過している

証券外務員資格さえ取得すれば、IFAとして活動することができます。証券外務員資格には一種と二種があり、難易度が高いといわれる二種でも合格率は約6割です。 もし信頼できるIFAを選びたいなら、IFAとして働き始めてから最低でも3年以上の経験があることを確認しておきましょう。3年の勤務経験があれば、ある程度の知識や経験が備わっています。

依頼する前の確認事項

業務範囲

IFAの大きな魅力は、資産運用や保険・相続など幅広く対応してもらえること。当然ながら、人によって得意な分野が異なります。依頼してから後悔しないためにも、自分が相談する内容に対して経験や実績があるのか、事前に確認しておきましょう。相談する分野に得意なほうが長期的な関係を築けますし、より有益な情報も手に入ります。

料金体系

料金体系はIFAによって多岐に渡ります。料金を業務によって細かく振り分けている場合もあるので、事前に確認しておくことが大切です。また、不動産投資を依頼するときは、金融商品を購入する際の手数料やそのほか発生する手数料についても詳しく聞いておきましょう。IFAは手数料で報酬を得ているので、意外なところで手数料を取られる可能性もあります。

サポートの内容

資産運用を依頼する場合は、金融商品を購入して終わりというわけではありません。その後のサポートも必要になってきます。IFAによってサポートの内容も異なるので、アフターフォローもしっかり受けられるかを確認しておくことが大切です。また、中にはアフターフォローの頻度や期間が決められている場合もあるので、事前の確認は欠かせません。

IFAとFPの違い

そもそもFPとは

「FP」は「financial planner」の略語で、人生の目標や夢を実現するために経済的な側面からアドバイスをくれる専門家のことです。収入や支出、資産や保険など経済面のあらゆるデータを分析して長期的な観点で資産設計を考え、相談者の目標や夢の実現に向けたサポートをしてくれます。 相談内容の事例としては、家計管理・老後の設計・教育資金・資産運用・住宅資金・介護などの医療費・相続などさまざまです。相談内容によっては、各分野の専門家も交えて資産設計を行うこともあります。

FPの知識も備えるIFA

IFAもFPもお金に関するアドバイスを得意とする点は同じです。ただ、IFAは資産運用を軸に資産を守り増やすことに重点を置いてるのに対し、FPは家計における資産設計を軸としているので金融商品の取引や売買を行うことはできません。 IFAとFPの明確な違いは、金融商品の取引や売買を行うことができるかどうかなのです。ただ、IFAはFPの知識も備えているので、IFAはより包括的なアドバイスをしてくれるでしょう。

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