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庄司英尚

現場を大事にする社会保険労務士

庄司英尚(しょうじひでたか)

株式会社アイウェーブ(アイウェーブ社労士事務所 併設)

コラム

健康保険証を退職後に使用することはできません。

2014年5月9日

テーマ:社会保険(健康保険・厚生年金)

退職後は、当然ながら健康保険証は使えないのですが
なかなかすぐに返却してくれない従業員の方も
多く、企業側もなかなか口うるさく督促しない
こともあって、人事担当者や社労士事務所などは
困ってしまうところもあります。

社会保険の喪失は、法律では5日以内に手続きを
しなければならないと定めています。

離職票の交付は、法律上では10日以内ですので
比較しても相当早い手続きが求められているわけです。

社会保険の喪失届を提出しなければ、在籍している
ことになりますので、社会保険料が実際より多く
引き落とし(請求)されてしまうわけです。

もちろんその翌月に調整されるわけですが
経理上は気持ち悪いものですし、縦割りの
組織になっているとそのあたりで社内の
コミュニケーションが悪くなったりすることも
あります。


さて、健康保険証ですが、退職する前に交付を受けていた
健康保険証は病院や歯医者でも使えなくなるのですが、中には退職後も
直ぐには健康保険証を事業所へ返還せずに、そのまま間違って(または
わかっていて)使用するケースも、結構あります。

それがどれだけ面倒なことになるのかということをよく理解
していただければと思いますので解説いたします。

簡単にいえば、保険者がこの医療費はうちの被保険者ではないとき
のものになるので、本人に差額を請求することになりますということで
請求が当然のようにきます。

まずは一旦本人が差額の7割を支払い、その領収書をもって
新たな保険者に請求をすることになるのですが、とにかくややこしいです。

とにかくお金が動くのが複雑というか立て替えが必要になりますので
お金にゆとりがない人は、大変です。

例えば、3万円くらい(10割)の治療を
受けたとして、窓口で9千円くらい払っていても、結果的に
2万1千円も一旦保険者に払わなければなりません。


療養費として領収書を添付して21000円分を請求したとしても
戻ってくるまでにはタイムラグがありますし、何より社会保険の
支給申請などは、面倒くさいというかわかりにくいという人が
結構多いものです。ひどい人は、その2万1千円の費用の請求も
無視というか気づかない、あるいは支払わない人もいるくらいですが、それは
結果的にもっと大変なことになるので、やってはいけないことです。


従業員の退職時には速やかに健康保険証を回収することが、
一番なわけですが、どうしたら回収をスムーズにできるか
ツール面や事前の案内や、わかりやすいチラシを作成して
渡しておくか、送付用の封筒を渡して、何日までに必ず
送付することという文書を渡す方法もあります。

退職時に口頭できちんと向き合って説明するのが
一番、さらに書面でチェック事項をつくって本人へ渡す
というのがいいかもしれませんね。

保険証や会社の備品や会社のカードや鍵やパソコンや
携帯電話とかを返却しない人は、よくいるのですが、
だからといって給料の振込をしないということはダメです。

しかしながら、最後の給与については現金で支給する場合もあるという
規定を就業規則に記載しておいて、その給料を手渡しにする(問題ある人だけ)
ことにすれば、きちんと保険証も早急に返却されることになる
でしょうし、退職者の面倒くさいということと、次の保険証が
できるまで持っていたいという気持ちを理解したうえで
会社としてどのように対応をするのか考えていきたいところです。

弊社でも保険証の返還しない傾向にある若手社員が多い
お客様のところでどうやって回収スピードをあげるのかということを
ちょっとしたプロジェクトのようなかたちで改善できるよう
アイデアを出していきたいと思っています。


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