マイベストプロ

JIJICO powerd by マイベストプロ

  1. マイベストプロ TOP
  2. JIJICO
  3. ビジネス
  4. 今さら感ある「さん付け運動」の効果

今さら感ある「さん付け運動」の効果

カテゴリ:
ビジネス

「さん付け運動」で風通しの良い社風を目指すシャープ

今さら感ある「さん付け運動」の効果

経営再建中のシャープの「さん付け運動」が取り上げられて話題になっています。しかし、「今さら、そんなことをしても…」という冷やかな声も聞えてきそうです。実際に「さん付け運動」は真新しいことではなく、既に導入している企業も多くあります。「シャープが抱える問題の本質は、そういうことではない」と厳しく指摘する専門家も一部にいます。

それでも、シャープの高橋興三社長は、経営トップの判断に「ノー」と言えない雰囲気が、経営危機を招いた液晶事業への巨額投資につながったと反省し、自ら旗振り役をしています。現場の声を組織の「上」に直言できる風通しの良い社風を目指す、とのことですので、今後の変化に期待したいところです。

「さん付け運動」が、目立つようになったのは80年代終わり頃といわれています。当時、経済同友会は、終身雇用制度の崩壊とともに年功序列制度から実力主義に変っていく中で、「労働力の流動化」が進むことを懸念していました。会社が構造改革を迫られる中で、経済同友会が「上下関係をスムーズにするようなマナー」として積極的に「さん付け運動」を提唱したことで少しずつ広まり、現在にいたっています。

業績との因果関係は「?」。しかし、目に見えない効果も

「さん付け運動」をしている会社は業績が良くなるのか、という視点で見ると、そこに因果関係があるとは断定できませんが、目に見えない効果が多くあります。例えば、以下のようなことが挙げられます。

1、役職・年齢に関係なく自由に意見を言えるようになる。
2、職場の雰囲気が柔らかくなり、ギスギス感がなくなる。
3、役職の降格などにも対応しやすくなる。
4、マナーの向上につながる。

「さん付け運動」により、自由に意見を言えるようになれば、結果的に上層部の誤った判断に対して「No」を突き付けられることで無駄を省くことができ、大きな失敗による損失を防ぐこともできます。また、会議の際に年代の違いなどによる意見の食い違いがあったとしても、お互いを尊重し合って話し合うことができ、結果的に良い結論が導かれることもあるでしょう。

さらに、降格人事、役職定年制を行う企業が増えている中で、役職をつけて呼ぶのは不都合なことも多々あります。今回の報道をきっかけに、まだ導入していない企業は「さん付け運動」について話し合って検討してみるのも良いかもしれません。

庄司英尚

現場を大事にする社会保険労務士

社会保険労務士

庄司英尚さん(株式会社アイウェーブ(アイウェーブ社労士事務所 併設))

Share

関連するその他の記事

ザブングルが解散、松尾さんのキャリアチェンジに共感の声が続々。40代は転職のターニングポイントとなる?

お笑いコンビ「ザブングル」の松尾陽介さんは芸能活動からの引退を表明しました。キャリアチェンジを成功させるために心得ておきたいことを、転職エージェントの岩泉匡洋さんに聞きました。

岩泉匡洋

岩泉匡洋さん

京都・滋賀での就職を支援するプロ

「ほめて伸ばす」心理学‐NGなほめ方と効果的なほめ方の違いとは?

やってはいけないほめ方と効果的にほめるコツを、キャリアコンサルタントで企業の人材育成支援などを行う村山るり子さんに聞きました。

村山るり子

村山るり子さん

心を育てる、人材育成のプロ

会社内に「ヘンズツウ部」、持病の治療や通院のための取り組みや制度の現状は?

健康維持と仕事の両立のために、職場環境を変える動きは今後広まるのでしょうか?社会保険労務士の神野沙樹さんに聞きました。

神野沙樹

神野沙樹さん

「活き生き組織」をともに作る社会保険労務士

オンラインゲームで対戦する「eスポーツ」がリアルスポーツ以上に白熱? 経済や教育、国際理解にも一役

娯楽のみに止まらないeスポーツの魅力とは?プロチームWE-R1チーフプロデューサーでもある司法書士の寺本俊孝さんに聞きました。

寺本俊孝

寺本俊孝さん

eスポーツ事業におけるサポートを行う専門家

カテゴリから記事を探す

キーワードから記事を探す