まちの専門家をさがせるWebガイド マイベストプロ岡山
菊池捷男

法律相談で悩み解決に導くプロ

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

コラム

相続相談 相続人からの,貸金庫の内容物の確認方法

相続(遺言篇)

2016年2月2日 / 2018年8月9日更新

Q
 1人の相続人が,被相続人名義の貸金庫内の内容物を,持ち出すか,内容物を確認することはできるか?(遺言書がない場合)

A 
1 貸金庫の利用者の権利は,相続人共有の,内容物全体を一括して引き渡すことを請求する権利であるので,相続人1人が単独で内容物の持ち出しはできない
 最高裁判所第二小法廷平成11年11月29日判決の内容は,昨日のコラムで解説しましたが,その判例を待つまでもなく,利用者の銀行に対する内容物の引渡請求権は,全相続人の共有財産ですから,相続人の1人が単独で,内容物の持ち出しはできません。

2 内容物の確認は?
 公証人には五感の作用により直接見聞した事実を記載した「事実実験公正証書」を作成することができる=公証人法35条)ので,1人の相続人が,公証人の立会の下で,貸金庫の内容物の確認をしても,共有物の保存行為として許されるという考えもありますが,裁判例はない模様です。
なお,関西金融判例・実務研究会「貸金庫取引をめぐる諸問題」では,都市銀行の事務統括部は,銀行員及び公証人の立会の下で相続人1人の貸金庫開披及び確認には,前向きの記事を書いています。

3 コラム掲載後の銀行の扱い
 本コラムを書いた後の,平成28年2月17日付で,株式会社中国銀行は,貸金庫の内容物を持ち出さないことと,公証人の「事実実験公正証書」の作成を条件として,相続人の一人からの,貸金庫の開披を,保存行為として,認める見解を表明しました。
他の相続人の権利を害するおそれのない場面での,透明性のある,相続人の利益に適う処置であり,英断であり見識と言うべきです。

ご相談は弁護士法人菊池綜合法律事務所へ!

この記事を書いたプロ

菊池捷男

菊池捷男(きくちとしお)

菊池捷男プロのその他のコンテンツ

Share

菊池捷男プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男

弁護士法人菊池綜合法律事務所

担当菊池捷男(きくちとしお)

地図・アクセス

菊池捷男プロのその他のコンテンツ