マイベストプロ岡山

コラム

公用文用語   数詞の書き方

2014年6月25日

テーマ:公用文用語

コラムカテゴリ:法律関連

1,数字(数詞)の種類
数字には,
一・二・三・十・百・千・億・兆などの漢数字,
1.2.3.10などの算用数字(アラビア数次)及び
Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅴ・Ⅹなどのローマ数字
があります。

2,横書き・縦書きの原則
公用文における左横書きの場合には,原則として算用数字を用いることになっています。
「10日」「5年」などです。
縦書きの場合は,漢数字を用いることになっています。
「十日」「五年」などです。

3,「つ」を含む数詞
「つ」を含む数詞は,横書きでも漢数字を用いた「一つ」「二つ」「三つ」が正しく,「1つ」「2つ」「3つ」は不適切とされています。

4,「か」を含む数詞
①横書き
 横書きで「さんかげつ」と書く場合は、数字は算用数字(アラビア数字)で書くことになっていますので「3」になり、算用数字に続く「か」は平仮名の「か」を書くことになっていますので、全文としては「3か月」と書きます。
➁縦書き
 縦書きで「さんかげつ」と書く場合は、数字は漢数字の「三」、これに添える「か」は「箇」と書き、全文としては「三箇月」と書くことになっています。

5,概数
概数は,横書きでも,「二,三日」,「四,五年」と書くのが正しいものとされています。「2,3年」「4,5か月」と書くのは不適切とされます。
その理由は,概数には数の連続性がないためというものです。
したがって,「4ないし10日」という表記は,数字に連続性があるので,算用数字でもよいとされています。
「10数人」も数の連続性があるので用いてもよいとされていますが,「数10人」と書くのは不適切とされていますので,「数十人」と書くことになります。

5,「箇」の扱い
「箇」は、漢字若しくは漢数字に続く複合語として書く場合又は単独で「かしょ」と書く場合に用いられます。
したがって、(すうかしょ)と書く場合は、横書きでも「数箇所」、概数としての「にさんかしょ」は「二、三箇所」と書きます。
 なお「か」は算用数字に続く場合に用いられることになっていますので、当然「にかしょ」は「2か所」と書くことになります。

6,新聞用語や一般用語と違う場合がある
新聞用語では「箇」に代えて「個」が、一般用語としては「か」に代えて「カ」や「ケ」が用いられていますが、公用文では、「箇」と「か」を用いることになっているのです。


この記事を書いたプロ

菊池捷男

法律相談で悩み解決に導くプロ

菊池捷男(弁護士法人菊池綜合法律事務所)

Share

関連するコラム

菊池捷男プロのコンテンツ

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ岡山
  3. 岡山の法律関連
  4. 岡山の遺産相続
  5. 菊池捷男
  6. コラム一覧
  7. 公用文用語   数詞の書き方

© My Best Pro