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銀行での手続

2018年3月9日 公開 / 2018年8月9日更新

テーマ:相続(遺産分割篇)

コラムカテゴリ:法律関連

相続が開始して、相続人が預金の払戻を請求しようとする場合、銀行からは、以下の事項について確認が求められます。
1 銀行窓口で確認されること
①預金者の死亡の事実と全相続人
②  それらが分かる戸籍謄本等(「認証文付き法定相続情報一覧図の写し」が便利)の提出
③  遺言書及び遺言執行者の有無・内容
なお、遺言書があり、かつ、遺言執行者がいる場合は、遺言書の内容が、預金が特定できていて、「遺贈する」と書かれたもの(特定遺贈遺言)については、遺言執行者に払戻請求の権限がありますが、特定の相続人へ「相続させる」と書かれた遺言書については、当該相続人に預金払戻請求の権限がありますが、遺言執行者に権限はありません(最判平成13.4.19判決)ので、注意が要ります。

④遺産分割協議書の存在・内容(③がないとき)
⑤相続放棄者、相続人として排除された者、相続欠格者の有無

2 銀行がとる処置
 銀行は、預金者の死亡を確認したとき、被相続人の預金口座につき、取引禁止コードを設定し、預金口座を凍結(入出金の停止)します。
凍結された預金口座への振込金があるときは、「仕向銀行」を通じて振込依頼人に「受取人死亡」の事実を伝えます。

この記事を書いたプロ

菊池捷男

法律相談で悩み解決に導くプロ

菊池捷男(弁護士法人菊池綜合法律事務所)

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