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著作権 21 著作権の保護期間

2012年11月1日

テーマ:著作権

コラムカテゴリ:法律関連

1 保護期間の原則
著作権の保護期間については、法51条以下に、詳細な規定がある。
法51条は保護期間の原則を定めた規定で、
著作権の存続期間は、著作物の創作の時に始まり(①)著作権は、別段の定めがある場合を除き、著作者の死後(共同著作物にあつては、最終に死亡した著作者の死後)50年を経過するまでの間、存続する(②)。

2 無名又は変名の著作物の保護期間
無名又は変名の著作物の保護期間は、その著作物の公表後50年を経過するまでの間、存続する。ただし、その存続期間の満了前にその著作者の死後50年を経過していると認められる無名又は変名の著作物の著作権は、その著作者の死後50年を経過したと認められる時において、消滅したものとする(法52①)。

3法人その他の団体が著作の名義を有する著作物の著作権の保護期間
法人その他の団体が著作の名義を有する著作物の著作権は、その著作物の公表後50年(その著作物がその創作後50年以内に公表されなかつたときは、その創作後50年)を経過するまでの間、存続する(法53①)。

4映画の著作物の著作権の保護期間
映画の著作物の著作権は、その著作物の公表後70年(その著作物がその創作後70年以内に公表されなかつたときは、その創作後70年)を経過するまでの間、存続する(法54①)。
また、映画の著作物の著作権がその存続期間の満了により消滅したときは、当該映画の著作物の利用に関するその原著作物の著作権は、当該映画の著作物の著作権とともに消滅したものとする。

5 (継続的刊行物等の公表の時
公表の時とは、冊、号又は回を追つて公表する著作物については、毎冊、毎号又は毎回
の公表の時によるものとし、一部分ずつを逐次公表して完成する著作物については、最終部分の公表の時によるものとする(56①)。

6 保護期間の計算方法
著作者の死後50年、著作物の公表後50年若しくは創作後50年又は著作物の公表後70年若しくは創作後70年の期間の終期を計算するときは、著作者が死亡した日又は著作物が公表され若しくは創作された日のそれぞれ属する年の翌年から起算する(法57)。

この記事を書いたプロ

菊池捷男

法律相談で悩み解決に導くプロ

菊池捷男(弁護士法人菊池綜合法律事務所)

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