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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

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コラム

マナーうんちく話1478《入梅と和傘》

2017年6月10日 公開 / 2017年6月11日更新

テーマ:歳時記のマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

あちらこちらで梅が収穫期を迎えていますね。
殆どの野菜が一年中出回り、旬が明確ではなくなりましたが、梅は唯一旬を感じさせてくれます。

その梅が熟す頃に降る雨を「梅雨」と表現しますが、現在のように気象予報が発達していなかった昔は、梅雨が始まる時期は夏至の10日前頃を目安にしていました。

平成29年の夏至は6月21日ですから、その10日前の6月11日は「梅雨入り」で「入梅」と呼ばれ雑節のひとつです。

そして入梅から30日間が「梅雨」としていましたが、最近は梅雨前線が日本の南の海にあらわれ、ぐずついた日が続くようになれば気象庁から地域別に梅雨入りが発表されますね。

それからひと月くらい後になって、梅雨前線が北上して晴れ間が多く出るようになると「梅雨明け」が発表されます。

ちなみに四季が明確に分かれている日本には「桜前線」「梅雨前線」「紅葉前線」などがありますが、さらに吹く風や、降る雪や雨にもお洒落な名前が付けられています。

雨を例にとりますと、日照りが続いて困っている時に降る雨は「雨喜」「慈雨」、春になって多くの花が咲きそれに注ぐ雨は「紅雨」、新緑に注ぐ雨は「青梅雨」、日が照っているにもかかわらず雨が降るのは「狐の嫁入り」と呼びます。

また梅雨に関する雨の名前ですが、雨が少ない梅雨は「空梅雨」、梅雨時期に寒い日になることを「梅雨寒」、しとしとと弱い雨が降り続く状況を「女梅雨」、これに対して激しい雨が降ることを「男梅雨」と表現します。

既に北海道を除き全国的に梅雨に入っていますが、今年はどんな梅雨になるのでしょうか・・・。

雪にせよ雨にせよ、飲料水や工業水や農業の事を考えれば、降る時にはしっかり降って頂かないと困りますが、それも限度があります。
降り過ぎて洪水になり、甚大な被害が起きませんように・・・。

加えて「梅雨」=「黴雨」です。
湿気が多く黴が生えやすい時期です。
食中毒防止やカビ対策をしっかり行って下さい。

最後に梅雨の季節にちょっとした雑学を話のタネにどうぞ。
梅の実が熟して色づく頃に降る長雨の事を「梅雨」と表現しますが、実はこの時期には栗の花が咲きます。

だから「梅雨入り」のことを「栗花落(ついり)」ともいいます。

菜の花が咲く時期に降る長雨の事を「菜種梅雨」と呼びますが、栗の花が咲く時期にしとしとと降る雨は、栗の花が咲き散るのでこの字があてられました。

今の様に娯楽の少ない時代のことですから、先人は感性を豊かに働かせたのでしょう。

ところで雨と言えば傘ですが、日本には昔から「和傘」があります。
最初は中国から入ったもので開閉はできません。

平安貴族が日よけや魔除け、さらに権威を誇示するために使用していたそうですが、その後油を和紙に塗り水をはじき、開閉が可能になる「和傘」が誕生し、庶民にも普及し現在に至ります。
浮世絵にもその様子が多く描かれていますね。

「立てば芍薬 座われば牡丹 歩く姿はユリの花」と例えられた美しい女性が、着物姿で和傘を挿して歩く姿はさぞかし絵になったことでしょうね。

たまには梅雨をお洒落に演出する雨具として「和傘」を楽しむのもいいですね。

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