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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

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コラム

マナーうんちく話2208《まず食事から!「一回一動作」と「喫茶喫飯」の勧め》

2024年4月17日

テーマ:和食テーブルマナー

コラムカテゴリ:くらし

南北に細長く、四季が豊かで平和な国日本の「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されてから10年が経過しました。
またミシュランガイドの星を獲得している和食の店も多く存在します。
和食の素晴らしさが世界に認められたということで誇るべきことだと思います。
ただ洋食や和食のテーブルマナーに関わって30年以上になりますが、残念ながら、日本人の食事の在り方はお世辞にも褒められたものではないと痛感しています。
そこで令和の今、改めて先人が大切にしてきた「一回一動作」及び「喫茶喫飯」の精神を食事に活かすことをお勧めします。

●一回一動作
すでに《マナーうんちく話》でも触れましたが、マナーの基本動作の一つに相手を思いやる「一回一動作」があります。
和の礼儀作法を始め参拝、茶道、舞踏などの伝統文化には、一動作、一動作ごとに真心を込めて行う振舞い方があるわけです。
ひとつのことに心を込める丁寧な振る舞いは、相手を落ち着かせる効果があると同時に、相手の心に通じるものが多々あります。
何かとせわしい現代生活の中では、例えばスマホを見ながら移動したり、新聞やテレビを見ながら食事をすることは、よくあることと思いますが、極力「・・・ながら」行動をとらないことが大切だということです。
特に食事の際には食べることに真摯に向き合い、食事に集中していただきたいということです。

●喫茶喫飯
禅宗の言葉に「喫茶喫飯」があります。
「喫」には飲む・食べるの意味がありますが、茶をいただくときには茶をいただくことだけに集中し、飯をいただくときには飯をいただくことだけを考えるという意味です。
「茶に逢うては茶を喫し、飯に逢ては飯を喫す」ということですが、一回一動作に通じるものがありますね。
特に食事は大事な修行でもあり、厳格な作法があるわけですが、いずれにせよ、お茶を頂いたり、ご飯を頂くことは特別なことではなく、日々の生活を豊かにするものでもあります。

●「一回一動作」や「喫茶喫飯」を実行することにより得られる多大な効果
一回一動作も喫茶喫飯も共通することは、その時、その時を丁寧に行うことです。
SNSやスマホの普及により、お茶やご飯をいただく際にスマホを見る「ながら行動」は日常茶飯事になりました。
でもそれで心と身体が喜ぶでしょうか?
また結婚式や取引先との会食の時にはマナーを心がけるが、普段はテーブルマナーに無関心になりがちな人も多いと思います。
しかしそれはよくないのでは・・・。
特別な時にマナーを心がけるより、普段の飲み方や食べ方が大切だと心得て頂ければと思います。
日頃から飲み物や食べ物と丁寧に向き合い、飲むことや食べることに集中し、さらに美しい飲み方や食べ方を意識しながら、その動作を美しい形で表現できれば立派なものです。
身も心も満足すると思います。
加えて「咀嚼回数」が大幅にアップします。
「卑弥呼の歯がいいぜ」という食育に関する標語がありますが、咀嚼回数が増えれば肥満防止、味覚の発達、言葉遣いが明確になる、脳にいい影響を与える、歯が丈夫になる、がん予防につながる、胃の調子が良くなる、総じて全身の体力向上につながるなど効果抜群です。
弥生時代に女王「卑弥呼」にちなんだ標語ですが、弥生人は玄米やクルミなど硬いものばかりを食していたので現代人の8倍くらい噛んでいたといわれています。
ちなみにこれらの八大効果を高めるためには、和食のテーブルマナーでなんどもふれましたが、「箸置き」を使用することをぜひお勧めします。
いずれにせよ、「噛むことの大切さ」を改めて認識してくださいね。

●一人で食べる時に試して
共に食事をすることを「共食」といいますが、共食するときには一緒に食事をする人を不快にさせず、よい時間や空間を得るために守るべきことが沢山あります。
例えば人の話を聞いたり、会話に加わったり、食べるスピードを合わせたりしなければなりません。
従って一人でお茶を飲んだりご飯を食べたりする時には、是非「一回一動作」や「喫茶喫飯」を試してみて下さい。
食べ方が変われば人生そのものが良くなるかも・・・。

この記事を書いたプロ

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