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外食時の片づけが話題に 実際にそこまでやる必要があるの?

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テーブルマナーの本質

外食事の後片付けが話題になっており賛否両論に分かれています。片づけるか否か?いずれが正しいのか?について結論付ける前に、まずはテーブルマナーがなぜ必要なのか考えてみましょう。

突然ですが、みなさんは自分が食事をしている姿や、食事が終わった後の食卓がどうなっているのか?気にかけたことがありますか?では、親しい人や同席している人の食事の仕方はいかがでしょうか?

現在地球上には190余りの国や地域がありますが、文化や食文化、さらには美しさの価値観等は皆異なります。しかし皆一様に、生きるために食事をとります。そして食事の仕方は大きく分けて「箸食」「手食」「フォーク・ナイフ・スプン食」に分類されますが、どんな国のどんな料理でも、周囲への配慮が最優先されます。

周囲への配慮とは食材や食器やナプキン、料理を作ってくれた人やサービスしてくれた人への感謝、加えて同席者と楽しく美味しく食すことです。テーブルマナーはこの心遣いそのもので、これを踏まえて考えて頂ければと思います。

古今東西「生きることは食べること」

物が豊かになり、便利な時代になるにつれ、日本の食事事情は大きく様変わりしました。家庭での食事の在り方や食の業界しかりでしょう。そして日本は今や世界屈指の「飽食の国」「美食の国」へと進化しました。また日本の食文化を代表する「和食」はユネスコの無形文化遺産に登録されました。

しかし世界には恒常的に食べ物や飲み物に不自由している人が10億人前後いるのが現状です。そんな中、豊かになった現在の日本人は、人として本当に大切なものを見失っている気がしてなりません。

どんなに便利で豊かな時代であれ「生きることは食べること」には変わりません。食べ方に問題が生ずれば生き方にも当然支障をきたすでしょう。高級レストランであれ、ファミレスであれ、家庭であれ、常に食べることと真摯に向き合うことが大切だということです。

外食時の後片付けが話題になり賛否両論入り混じっているようで、「お金を払っているのに後片付けまでする必要があるの?」という意見も多く聞かれます。確かにあえて外食しているのに、汚れたテーブルをきれいに後片づけするということは納得いかないかもしれません。

しかし私は後片付けをきちんとされることをお勧めします。理由は美しい食べ方の基本である「他者への配慮」です。

相手の負担を軽減し、あとで使う人のことを考慮することで相手を思いやる力が付きます。また片付けを通して他者に配慮する美しい食べ方は、コミュニケーション力を自然に高めます。総じて人間力を向上することができるということです。

食後の食卓にはその人の品格が現れる 後片付けの効用

テーブルマナーといえば「お里が知れる」といわれるように、とかく食べ方に重きが置かれますが、実は食事が終わった後のテーブルの在り方はとても大切です。

「立つ鳥跡を濁さず」です。食べ終わったときの食卓はできる限り綺麗にしていただきたいものです。特に子づれの場合などの食卓はかなり汚れ、お店の人にもプラスαの負担をかけます。親として、子どもが汚した食卓をきれいに後片づけする配慮はぜひ欲しいものです。食後席を立つときにも、周囲を確認し、椅子を静かに元に戻す配慮も大切です。

そこにその人の品格が反映されます。

汚れたテーブルをきれいに後片付けすることは、他者に対する思いやりの心を具体的に表現することで、これはマナーの根源を成すものです。親がまだ幼い子にそのような姿勢を示すことで、その子も思いやりのある子に育ちます。

子どもがいったん大きくなれば、なかなか箸の上げ下ろしに干渉するのは難しくなります。だからこそ、親はなるべく早い時期から子に良き見本を示すことをお勧めします。子は親の背中を見て育ちます。

但しテーブルマナーは、わざとらしくしないでください。仰々しくすることも感心しません。後片付けは作為的にするのではなく、さりげなく、さらっとしてください。

片付け上手はコミュニケーション上手

長年ホテルで食のサービスに携わり、数えきれないくらいの食事会やパーティーを担当しました。いずれも「楽しく美味しく食べる」ことが要求されるシーンですが、実はみんなで和気あいあいに楽しく食すことは容易ではなく、それなりのポイントがあります。楽しさを共有するには当然マナーが要求されるということです。

例えばビッフェや着席ビッフェスタイルでは、同席の人の料理まで運んでくれる人は結構います。一見親切そうに思いますが、多くの人が同じことをするとテーブルは料理だらけになり、汚れます。「小さな親切、大きな迷惑」になるわけです。

では素敵なマナーを身に付けている人はどうするか?

その都度皿を下げたり、テーブルの上を片付けます。

地味な仕事のように思われがちですが、非常に高度なマナーで、これができる人は素敵に輝くことができます。

互いに気持ちよく終えることが大切

マナーは思いやりや感謝の気持ちを具体的に表現することですが、表現の仕方は様々で、さらに不易流行的な側面もあり、また法律や道徳とも異なる点もあります。時、場所、場合により臨機応変に対応することが大切だということです。食べ方のマナーしかりです。

平和で世界屈指の飽食の国、美食の国のマナーと、不安定な社会状況に置かれ飲み物や食べ物に不自由している国のマナーは当然異なります。しかしいかなる時にも、食事を提供する側と、食べる側が互いに気持ちよく終えることが大切です。世界屈指の長寿の人生をよりよく生きるためには、ぜひ「美しい食べ方」を心がけて下さい。

平松幹夫

講演会で大活躍!マナーと生きがいづくりのプロ

マナー講師

平松幹夫さん(人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾)

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