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コラム
マナーうんちく話1299《改めて認識したい日本人ならではの「お持て成し」》
2016年9月3日
最近日本を訪れる外国人客が増えていますが、結構評判がいいようですね。
ひとえに日本独特のおもてなしのせいでしょう。
たとえば日本のレストランや食堂でのサービスです。
いつもテーブルマナー講座で参加者にお伝えするのですが、店に入れば必ず温かい笑顔で「いらっしゃいませ」と声を掛けてくれます。
ちなみにこの「いらっしゃいませ」の意味には二つの側面が有ります。
「お金を使いにようこそおいで下さいました」という意味と、「私たちは貴方をおもてなしする準備が整っています」という意味です。
そして席に着けば美味しい「水」が出されます。
食堂では「お茶」も出ます。
「お絞り」も出ます。
これらはすべて無料です。
さらに店によっては、水がなくなるとお代りを持ってきてくれます。
料理を出す時には料理説明も説明してくれます。
この程度のサービスが一般的に行われている国が日本だということです。
日本では当たり前のことでしょうが、外国ではまずあり得ないことでしょう。
日本人がいかにお客様を大事にしてきたかということですね。
ではこれだけサービスを提供して何を要求するのか?
外国では「チップ」という言葉が思いつきますが、日本では不要です。
ではチップの制度が無くても、なぜここまで親切丁寧に接してくれるのでしょうか?
昔から日本人は自己主張するのではなく、「常に相手を思いやる気持ちを持つことをよしとする心」を育んできたからでしょう・・・。
自分のことよりお客様を大切にする考えですね。
規定の料金内で常に笑顔で優しく接客して、店を出る時には「ありがとうございました」の言葉を添えてくれます。
この「ありがとうございました」の言葉には、「数多くある店の中で私たちの店を利用して頂いて大変ありがたい」という感謝の気持ちが一杯込められています。
お客様を大切にして、お客さまを喜ばせることに、職業人としての誇りを抱いてきたのでしょうね。
「儲かればいい」のではなく、自分も、お客様も、ひいては社会全体が良くなることを考えてきた結果でしょう。
まさに世界に発信したい日本人の心だと思います。
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