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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

コラム

マナーうんちく話516≪袖触れ合うも多生の縁≫

2013年4月4日

テーマ:人間関係を良好にするマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

コラムキーワード: おもてなし サービスおもてなし 講座

日本で如何に桜が生活の中に根付いているかを実感できる時期ですね。
話題や催し物やスイーツまでが桜に集中しているような感が有ります。

しかし春を象徴する花は、桜以外にも沢山あります。
レンギョウ、スイセン、ツツジ、モクレン、それに「コブシ(辛夷)」も有名ですね。

千昌夫さんのヒット曲「北国の春」に登場してすっかり有名になった花です。
こぶし咲く あの丘 北国の ああ北国の春 季節が都会では・・・。

実はこの花は農事にとっても大変貴重な花で、昔の人は、この花が咲くのを待って芋を植えたり、田植えの準備をしたので、地域により「芋植え花」とか、「田打ち桜」とか呼ばれています。

さらに、風邪にも効くし、匂いが良いので生薬や香水の原料にもなるようです。

そして、日本ではこの花が咲くと、いよいよ出会いの季節到来です。
新学期や新年度も始まり、多くの人との多彩な出会いが生じ、縁が結ばれる嬉しい時期です。

今は、物が豊かで便利な世の中です。
しかし、人と人との絆が希薄になり、多くの矛盾が生じています。

物質的な豊かさ、利便性、合理性の追求も否定するものではありませんが、是非この機会に、人との素敵な縁を結び、縁を育てて下さい。

「袖触れ合うも多生の縁」と言う諺が有ります。
「多生」とは難しい言葉で、日常会話にはほとんど使われませんが、仏教の言葉で、生と死を何度も何度も繰り返す、「輪廻転生(りんねてんしょう)」の考え方です。

例えば、道端で人とすれ違い、単に袖が触れあっただけでも、それは何らかの過去の縁によるものだと言う意味です。

すなわち、袖が触れあうのは、偶然ではなく、縁によってもたらされた必然であるから、人と人との縁は大切にしなさいと言う教えです。

勿論、今は着物を着る人が少ないので、袖を振り合うことは滅多に有りませんが、同じ会社に入ったとか、同じクラスになったとか、セミナーに出席して隣の椅子に座ったとかに置き換えても良いです。

公私共によく使われる言葉で、この人とは一生にたった一度だけしか会えないかもしれないから、特に真心こめておもてなしをするという、「一期一会(いちごいちえ)」の考え方と似ていますね。

最近、「物の豊かさ」より、「心の豊かさ」を求める人が増えています。
心の豊かさとは、良好な人間関係にほかなりません。

良好な人間関係を築くことは、古今東西、老若男女全てにおいて最重要課題です。ここにマナーの大きな存在意義が有ります。

同じ学校に入学した人、同じクラスになった人、同じ会社に入った人、仕事や趣味を通じ交流が始まった人等は、共に深いご縁が有ったわけですから、この縁を大切にして、心を込めたお付き合いをして下さい。

このコラムの「良好な人間関係を築くマナー」を是非参考にして下さい。
加えて、出来ることから日常生活に取り入れて下さい。

辛夷の花は清楚な感じが漂う純白で大変美しい花ですから。里山や家庭の庭では、とても存在感が有る花です。

「友情」と言う花言葉を付けてもらったのは、この花の佇まいが、暫く会っていない大切な人に、ふと会いたくなるような郷愁をかきたててくれるからかもしれませんね。

新たな縁と同様、以前からある縁も大事にしたいものです。





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