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岸井謙児

カウンセリング歴35年、経験と信頼のカウンセリングのプロ

岸井謙児(きしいけんじ) / 臨床心理士

カウンセリング・オフィス岸井

コラム

Q:「子どもに接する時に注意したいことは?」<4>自分も相手も尊重する会話を「アイ・メッセージ」

2014年5月30日

テーマ:子どもとどう接すれば良いか

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

「アイ・メッセージ」という言葉を聞かれたことがありますか?
「愛」ではなくて、英語の「I=私」を主語に付けた言葉がけのことです。

例えば、「私は○○についてこう思うよ」という言い方です。この言い方の良いところは、
「私はこう思うけど、あなたはどう思うの?」という具合に
まず自分の心を開いて見せることを先にして、
その後相手の心を開いてもらう準備をしてもらう言い方であるところです。

嫌な気分を伝える時にも
「そういうのは止めて!」と言う言い方だと角が立ちますが、
「私はどちらかと言うと、そういうの好きじゃないんです」のほうが婉曲ながらも伝わりやすいですね。

人間関係は「与えたものが返ってくる」と言われますが、
最初にこちらが心を開いて自分の気持ちを示せば、
案外相手の人も心を開いてくれるものです。

前回取り上げた「開かれた質問」も相手の気持ちを開いてもらう聞き方ですが、
この「開かれた質問」の前にアイ・メッセージをつけるとさらに二人の関係を尊重する聞き方になります。

例えば、
「最近学校、どう?」と聞く前に
「(私は)あなたのことが気になるのだけど、最近学校、どう?」とか、
「私は○○についてこう思っているのだけど、あなたはどう思っているの?」という感じですね。

同じような使い方をする言葉がけに
「ちょっと心配なので聞いても構わないかな?」とか
「ごめん、聞かれたくないことを聞かれることになるかもしれないけれど」

とかなどの言葉がけをしておくだけで、

「この人は私の気持ちを大切にしてくれている」
「私の心に土足で踏み込む気持ちはないのだな」

というニュアンスが伝わることもあります。

どちらにしても、相手の気持ちを尋ねるには、
「探る」とか「覗く」とか、「あらさがしをする」と言うような姿勢では心を開いてくれませんよね。

ちょっとした配慮が大切。
自分の気持ちも相手の気持ちも尊重出来れば良いですね。

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