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岸井謙児

カウンセリング歴35年、経験と信頼のカウンセリングのプロ

岸井謙児(きしいけんじ) / 臨床心理士

カウンセリング・オフィス岸井

コラム

Q:「私の育て方が悪かったのでしょうか?」 <2>

2014年5月19日

テーマ:子どもとどう接すれば良いか

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

Q:「私の育て方が悪かったのでしょうか?」その2です。

さて、前回でも触れたとおり、私は子どもに影響を与える要因として
1)生まれ
2)氏
3)育ち
を考えています。

良く「氏(うじ)より育ち」と言いますが、「氏」と言うのは、家柄や身分を意味しています。もっとも現代では、家柄と言うよりも家の状況、たとえば家族構成とか経済状況やその他の環境要因などでしょうか。
それに加えて、子ども自身の状況、たとえば男子か女子か、から始まって長子か末子か、一人っ子か、あるいは学校やクラス、友達関係など、子どもを取り巻くさまざまな要因も大きく子どもに影響を与えますよね。

私にも子どもが二人いますが、上の子も下の子も同じように育てたつもりでも、なぜか二人の間に違いがありそれぞれの個性が出てきます。考えてみれば当然で、双子であっても育った環境が異なればそれぞれの影響を受けた個性になるのですから。

つまり仮に全く同じ育て方をしたとしても、人は全く同じに育つわけではないのです。
例えて言えば、同じ花の種を同じように育てたとしても、日当たりのよいことろと悪いところでは育ちは違うでしょうし、そこに虫が何匹いて葉をどれだけ食べつくしたかによっても生育は異なってくるのです。

逆に言えば、どういう厳しい環境でも生まれついた生命力の強さ(レジリエンス=復活力ともいいます)
と育てられ方によってはたくましく育つこともできるわけです。
「氏(うじ)より育ち」というのは、そういうポジティヴな面を表した言葉でしょうね。

しかし逆に、「望ましくない育ちを補う氏(うじ)や生まれ」と言うこともできます。子どもの持って生まれた自然成長力や望ましくない育ちをカバーする環境のサポート力と言うのも確かにあります。カウンセリングはその部分に関わる営みです。

いずれにしても、子どもというのは決して「育ち」=「育て方」だけで成長してくのではなく、「生まれ」や「氏(うじ)」と関数によって育つのだ、と言うことでしょう。

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