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コラム
マナーうんちく話1745《「秋祭り」に哀愁や風情が伴う理由とは?》
2018年10月9日
山や川や街が静かな佇まいを見せるようになり、各地で食欲の秋、芸術の秋、体育の秋を謳歌する楽しいイベントが目白押しになっています。
日本の秋を目で、舌で、心で思う存分堪能したいものです。
ところで四季が豊かな日本では、一年を通じ多種多様の祭りが行われます。
まさに祭りは四季を彩る風物詩と言えるのではないでしょうか。
特に秋の祭りは、華やかでありながら、どこか郷愁を誘うところが日本人の心に響くのだと思います。
10月は「神無月」ともいわれます。
これは全国の八百万の神様が日本海を超えて出雲に出張され、神様がいなくなるからだといわれますが、もう一つの意味もあります。
「無」の「な」を「の」と解釈する説です。
つまり「神無月」=「神の月」とする説です。
ちなみに6月は「水無月」ですが、これも「水の月」と解釈されます。
まさに梅雨の月ですから理にかなっていますね。
10月も「神の月」とすれば、全国津々浦々祭りが行われるのが良く理解できます。
祭りは昔から、神様に対していろいろなお願い事をし、感謝するために行われます。
春は収穫を祈念し、秋の祭りは豊作に感謝する意味が強いようですが、今まで無事に過ごせたことに対するお礼や喜びを、いろいろな形で表現するものでしょう。
日本人として、また米を主食にしているものとして、いつまでもかかわりを持つとともに、次世代にきちんとつなげていきたい素晴らしい文化です。
また、祭りといえば「お神輿」ですが、神輿を担ぐときに「ワッショイ」の掛け声をかけますが、これには「和を背負う」という意味が込められているとか・・・。
家族、地域、職場の絆が希薄化する中。是非復活させたい日本の文化です。
そして盛大に開催された祭りが終われば、人も虫も一斉に冬の準備に取りかかるわけです。
今と違って照明も食べ物も乏しく、夜が長く、寒さの厳しい冬を越すということは、本当に生き物にとって大変な事だったようです。
だから秋の祭りにはしみじみとした風情が感じられると思います。
飽食の時代、美食の国に生まれてよかったですね。
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