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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

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コラム

マナーうんちく話2155《新米がうれしい霜月・11月。「頂きます」「ご馳走様」の意味》

2022年11月1日

テーマ:マナーの心得

コラムカテゴリ:くらし

稲刈りを終えた田んぼがしっとりとした佇まいを見せるようになりました。

そして11月7日は二十四節気の一つ「立冬」で、この日から暦の上では冬になります。

例年のことながら、次第に冷え込みが強くなり、火の暖かさが恋しくなってくる頃ですが、多くの食べ物に恵まれる絶好の季節でもあります。

新米もそうですね・・・。

新米の定義は米穀年度とJAS法ではズレがあるようですが、私は難しいことは抜きにして、秋に収穫して年内に精米された米、つまりその年に収穫された米という認識です。

日本には登録されているコメの品種は920種くらいあり、そのうち「ごはん」として食卓にお目見えするコメは約300種だといわれています。
凄い数ですね。

南北に細長い日本では、その土地の水や土や気候などにマッチしたいろいろな品種があるわけで、さらにそれらの名前には、それなりの由来が存在します。

このように田植えの時期も収穫の時期も様々ですが、おおむね11月頃には新米が店頭に並ぶのではないでしょうか。

ところで日本は「稲穂の国」といわれるように、稲作とともに多彩な文化が発展したわけですが、食文化の中心は米そのものだと思います。

春の「田おこし」から、秋の「刈り入れ」まで、米作りには88の手間暇がかかるといわれています。米という漢字を分解すると「八十八」になります。


だから米作りは楽ではありません。
田植えが終われば水の管理も必要で、さらに病虫害の予防、台風への備えも大事ですし、神への祈りも欠かせません。

だからこそ、こうして、やっとの思いで秋の収穫を迎えた喜びは格別に大きいと思います。

米作りが日本の長い歴史の中で常に特別な存在であり、儀礼や信仰とも深い関りができたのも頷けます。

秋祭りが全国津々浦々において盛大に執り行われるのもそうでしょう。
米の中には何人もの神様がいるといわれています。

さらに「MOTTAINAI文化」の礎になっていますね。

イクラ豊かになったとはいえ、食べ物の大切さを常に認識し、加えて食べ物の命を粗末にせず、作ってくれた人への感謝を忘れてはいけないと思います。


日本には食前・食後に感謝の言葉があり、ご飯をいただく前に「にいただきます」の言葉をかわします。

では何をいただくのでしょうか?

「私の命を長らえるためにあなたの命をいただきます」という意味で、目の前の食材に感謝する言葉を述べます。

魚も牛も豚も、白菜も大根も法蓮草も、命がある限りその命を全うしたいと願って生きています。
子孫も増やさなければなりません。

人間に食べられるために生きているわけではないはずです。

人が生きていくために動物や野菜の命を奪うのは仕方ないことですが、それでも「いただいたあなたの命は無駄にしません」という気持ちで、「いただきます」の言葉を発するわけです。

日本人独特の、相手を思いやる気持ちだと私は思っています。

食べ終えたら料理を作ってくれた人、サービスをしてくれた人に感謝をこめて「ご馳走さま」といます。


日本で白米のご飯が定着するようになったのは元禄時代からといわれていますが、米はとにかく栄養があり、体力がつき、働く人にも活気が出ます。

従って米を頻繁に食べるようになって、いろいろな意味で、何もかも飛躍的に発展したのだと思います。

まさに「生きることは食べること」であり、食べ物の中心が米ということです。
日本では主食のことを「ご飯」といいますね。

「稲作は神様からの贈り物」と教え伝えられてきましたが、国際化やデジタル化が急激に進展しようとも、この教えを忘れることなく、食べ物全てに感謝の気持ちを抱き続けた痛いものです。

このような美しい言葉が生まれた背景には食糧不足があったと思いますが、この言葉を作り、世に広めた当時の官僚や政治家は本当に素晴らしいですね。

この記事を書いたプロ

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