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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

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コラム

マナーうんちく話1602《どこへいった?日本人の礼節・・・。》

2018年1月18日

テーマ:マナーの心得

コラムカテゴリ:スクール・習い事

コラムキーワード: おもてなし サービスおもてなし 講座テーブルマナー

世界屈指の長い歴史を誇る日本人は、今でも米を主食にしています。
そして稲作を中心とした農耕民族だったせいもあり、昔から単独行動より「和」を大切にしたようです。

米作りは水田作りから始まりますが、水田は田を耕し、水を引いて、それを管理しなければなりません。

1人ではできない大仕事だから、みんなで協力し合ったと思われます。
協調性が問われ、和の精神が目覚めたのもうなずけます。

また聖徳太子は十七条の憲法の冒頭で「和をもって貴し」と説きました。
「大切なことはみんなで知恵を出し合って決めていこう」ということでしょう。

従って昔からの政治のシステムも単独行動を戒めており、ほとんどの場合複数制をとっているように見受けられます。

大臣の場合も左大臣に右大臣がいたり、あるいは主君の補佐役で政治・経済を運営する家老にも、筆頭家老、城代家老、江戸家老などが存在し合議制をとっていたのが特徴です。

「大切な決済や交渉ごとにおいて間違いがあっては大変」という理由もありますが、相互機能を働かして、「単独プレイを許さない」という毅然とした掟のようなものが存在したのでしょう。

但し当時の武家階級や上に立つ人は凛とした品格を備えた教養人で、私利私欲に走るようなこともなく、成功すれば誇りに思い、失敗すれば潔く腹を切る覚悟があったと思われます。

江戸幕府が崩壊して、明治新政府が登場した時もそうであったと思います。
国家の中枢にいた政治家や高級軍人も、考え方は異なっても常に礼儀正しくふるまい、民衆の信頼を得るに値する人であったと思います。

積極的に欧米諸国と交流を図るために、洋食のテーブルマナーを始め西洋のマナーや文化を熱心に勉強していたようです。

当時海外に留学した人たちもそうでしょう。
常に崇高な目標を掲げ、世のため人のために努力した人は沢山います。

ここが現代と大きく異なる点ではないでしょうか・・・。

今、政界も経済界もスポーツの世界も、およそ目や耳にするのは不祥事ばかりですね。
しかも、一つ一つが、非常に次元が低いように思えてなりません。
「これが指導的立場にある人の言動か?」と、あきれるばかりの人も多いと思います。

学校のいじめ問題もしかりです。
いじめが表面化したら、まず自分の保身に走る先生や学校は珍しくありませんね。
学校は先ず「生徒ファースト」であり、学校が守るべきものは生徒の命だと思うのですが・・・。

日本は物質的な豊かさや便利さは手に入れましたが、幸福度は高くありません。
その代償として礼節を失ったからでしょう。
勿論どの世界にも立派な方が多いのも事実ですが・・・。

もともと日本人は何事にも謙虚で、遠慮がちな民族です。
将棋の世界で偉業を達成した人の会見にはそれが見事反映されているのに、救われる思いがあります。

加えて日本には「衣食足りて礼節を知る」「大和なでしこ」「立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿はユリの花」、あるいは「おもてなし」などという美しい言葉が存在します。

日本が世界の多くの国から好評を得ているのは、ひとえにそのおかげだと思いますが、それが近年急激にすたれていくのは寂しい限りです。

しかし最近の若者を見ていると、失われつつあるとはいえ、1000年以上も脈々と続いた品格を敬い、礼節を重んじてきた先人の遺伝子が、わずかながら残っていると感じることも多々あります。

改めて和の心、和の教養、和の作法などを大切にしてまいりたいものです。
ということで今年も各地で講演や研修会などに前向きに取り組む予定です。
皆様方と素晴らしいご縁がありますように・・・。

この記事を書いたプロ

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