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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

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コラム

マナーうんちく話564≪「七夕」は、なぜ「タナバタ」と読むの?≫

2013年7月3日

テーマ:歳時記のマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

7月7日の七夕が近くなってきました。
幼稚園や商店街など、色々な所で「七夕飾り」が目につきますね。

その飾りには、色々な意味が込められているのをご存知でしょうか?
例えば、網は「豊魚」、吹き流しは「機織りの上達」、千羽鶴には「長生き」、そして短冊には「願い事の成就」「書道の上達」の意味が有ります。

また、なぜ笹の葉に飾るのか?と言えば、笹には邪気を払う効果が有ると考えられていたからです。

そういえば、七夕は「五節句」の一つですが、「人日の節句」の七草、「上巳の節句」の桃、「端午の節句」の菖蒲、「重陽の節句」の菊にも、全て邪気を払う作用が有るとされています。

先人は、「旬の植物には素晴らしい力が宿っている」と言う事を、よく知っていたのですね。

さらに、笹は、笹舟にもなり、なんだか願い事を叶えてくれそうな気がしませんか?

そして、七夕の起源は古く、平安時代に宮中で始まったとされていますが、現在のように、「縫栽や書道などが上達するように」と願って、5色の短冊に願い事を書いて、笹に結びつける風習は、江戸時代からだそうです。

ところで、「七夕」と書いて何故「タナバタ」と読むのか、不思議に思われている人も多いと思います。

もともと日本では、「食物の成長に感謝するお祭り」と、「お盆に祖先の霊が里帰えりされるに当たり、娘が衣服を織り、祖先の霊にお供えする行事」が有り、これに、年に一度、織姫と彦星が逢瀬を楽しむ「星まつり」が一緒になったとされています。

その、機織り娘の事を「棚織女(タナバタメ)」と呼んだので、七夕のことを「ヒチセキ」と読まずに、「タナバタ」と読むようになりました。

このように、日本では、七夕はお盆の行事、すなわち「ご先祖様の里帰り」と密接な関係にあり、「七夕飾り」は「みそぎ」の意味もあります。

従って、本来は、7月6日の夜に軒下に飾り、7日にはかたづける「一夜飾り」です。
それを、8日の朝に、川に流してみそぎをするわけですね。

すなわち、笹の葉に飾った、七夕飾りを川に流すことにより、色々と身体に蓄積した穢れを持ち帰って頂くわけです。
これを「七夕流し」とか「七夕送り」ともいいます。

現在では、川の汚染防止とか、環境保護の観点から、七夕飾りを川に流すことは無くなりましたが、仕方ないとはいえ、少し寂しい気がします。

流すだけ流し、どこかで纏めて回収するような手立てはないものでしょうか。
環境保全にそこまで徹底するなら、原発事故による甚大な放射能汚染はどう説明するのでしょうか?

今朝(7月3日)の新聞に、柏崎刈羽原発の再稼働申請の記事が掲載されていましたが、福島県内外で約15万人が避難を続けている現状においては、「よくも、まー」と言う気がしてなりません。

先祖が大事にしてきた国土を汚染させて、短冊に願い事を書いても、様にならないような気がしますが如何でしょうか?

七夕を楽しむことも大切にしつつ、原発問題にも、真剣に向かい合って行く必要が有りますね。
マナーは、自然に対しても素敵に発揮しなければなりません。

7月7日には、「織姫と彦星のラブロマンス」を予定しております。






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