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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

コラム

マナーうんちく話290≪鰻の蒲焼きに学ぶこと≫

2012年7月27日

テーマ:日常生活におけるマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

7月27日(金)、今日は「土用の丑の日」です。
昼食もしくは夕食に「鰻の蒲焼」を予定している方も多いのではと思います。

それにしても鰻が高くなりましたね。
需要と供給の関係でしょうが、めっきり養殖用の稚魚が少なくなったとか。

理由は環境変化と乱獲だそうです。
先日見たテレビでは、諸外国が、鰻が世界一好きな日本人の口に合う、鰻の品種改良に精を出しているそうです。

美味しいものを欲するのは素直な欲求だと思いますが、どうすれば持続可能になるのか、じっくり考えなければいけないと思います。

ところで、既にお話ししましたが、鰻は日本だけでなく、フランス料理等にも有ります。「鰻の赤ワイン煮込み」等は有名ですが、日本人にはあまり知られていませんね。

日本で鰻と言えば、「蒲焼」になりますが、蒲焼とは、鰻・穴子・秋刀魚等を開いて、骨を取り、串に刺して、醤油やみりん等で作ったタレを付けて焼いたものです。そしてその起源は諸説あります。

1、鰻を焼く時の臭いが大変香りが良いので、「香ばや」が転じたから。
2、出来上がった蒲焼きが、「樺の木(かばのき)」(シラカバ)に似ているから。
3、昔は、鰻は開かずに、串に刺して丸焼きにしており、それが「蒲(がま)の穂」に良く似ていたので「がま焼き」と言われていたのが、次第に「かばやき」と転化した。

以上の説がありますが、3番目が一番有力のようです。

ちなみに、「蒲(がま)」とは、池や沼の浅い水中に生える多年草で、夏から秋にかけて、ソーセージのような茶色の花穂をつけます。これと、当時の鰻の焼き方が良く似ていたわけです。蒲には止血作用があると言われています。

余談事ですが、因幡の白ウサギが、大国主命に言われて、この蒲に包まって血を止めたと言われております。

さらに、昔のかまぼこも竹輪のような形で、この蒲穂に似ていたのでしょうね。
漢字で「蒲鉾」と書きますね。

前回、鰻と日本人の付き合いは5000年の歴史があると言いましたが、濃い口醤油の誕生と共に、蒲焼が確立されて、200年以上日本人に愛され続けられてきています。

一子相伝の秘伝のタレや焼き方が、このように何百年も続くことは素晴らしい限りです。その陰には、色々な人の絶え間ない努力が伺えるというものです。

ところで、鰻を美しく、美味しく料理するのは非常に難しいと言われております。

「串打ち3年、裂き8年、焼き一生」。

なんでも一人前になろうとすれば、それなりの経験やスキルが必要ですが、職人の世界でも、ビジネスの世界でも、常に我慢と努力が必要ですね。

しかし、鰻のかば焼きにおいて、「焼き一生」と表現されているということは、鰻のかば焼きの世界には、一生終わりは無く、常に探求心を持ち続けなければならないと言うことでしょうか?

実に奥が深いですね。

今年のかば焼きは、特にこの言葉を噛みしめて食したいものです。
そして、「焼き一生の精神」を、色々な分野で、少しは見習いたいと感じます。




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