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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお)

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コラム

マナーうんちく話604≪武士は食わねど高楊枝≫

最近、日が暮れるのが早くなりましたね。
日本の水道普及率は世界でもトップクラスですが、100%ではありません。
井戸水に依存している地域も有ります。

水が安全で有れば、井戸水の方が美味しいわけですが、少なくとも戦前までの日本では、大半がそうであったと思います。

ところで、丁度今頃の天気のように、日が傾いてきたかと思うと、急に暗くなる事を「釣瓶落とし」といいますが、「釣瓶(つるべ)」をご存知でしょうか?

マンション暮らしの人にとっては無縁のものですが、釣瓶とは、井戸の水をくみ上げる桶の事です。滑車を使って釣瓶を落としたり、くみ上げたりするので、非常に速いスピードで釣瓶が井戸の中に落ちるから、このように例えられました。

それでは、二十四節季の一つ「寒露」は如何でしょうか?
二十四節季の中でも比較的聞き慣れない言葉ですが、草木に宿る冷たい露のことです。「晴れの国」岡山では、昨日は真夏日を記録したのでピーンとこないかもしれませんね。

しかし、9月7日の「白露」、9月23日の「秋分の日」、10月8日の「寒露」、さらに10月23日の「霜降」と、晩夏から秋にかけて、露から霜に変わっていく様を、先人はこのように表現しています。

繊細で豊かな感性を持ち合わせていた昔の人は、気の向くまま秋の風情を楽しんだわけですが、寒露を過ぎると自然は冬へとなびき、動物は厳しい冬をひたすら耐える準備に取り掛かるわけです。

「武士は食わねど高楊枝」と言う言葉があります。

「やせ我慢」のことです。
やせ我慢とは、無理に我慢して平気を装うこと、あるいは、必要の無い我慢をする事です。また、負け惜しみして、他人からの同情や援助を拒否する意味も有ります。

そして、「やせ我慢は貧から起こる」と言われます。
昔の武士は上流階級ですが、貧しい武士もいます。苦しい境遇に有っても、貧しさを出さずに、常に気品を保った生き方が、武士は食わねど高楊枝なのです。

そして、日本では、このような生き方こそ、武士のみならず、多くの男性の最も大切な価値観で有ったようです。
「男なら泣くな!」とよく言われたものですね。

物が豊かで、便利で、平和な国日本では、あまり我慢する必要が無くなったので、「武士は食わねど高楊枝」という言葉は、最近はめっきり口や耳にすることがなくなりました。

だから、学校でも家庭でも、子どもに我慢する事を教えません。
学校では洋式スタイルが急速に整備され、冷暖房完備も、もはや当たり前になってきました。家庭でも食卓には子どもの好きな食べ物が並びます。

恵まれていて良い事ですが、反面、自殺・いじめ・不登校・早期離職、さらに飲酒運転や離婚も増加の一途をたどっていますね。
チョッと我慢心を発揮すれば、防げる事もあるのに残念です。

我慢しなくても良い事は素晴らしいことです。
しかしその結果、人は堕落の道をたどることもあります。
その折り合いを、どこに求めるか難しい事ですが、避けては通れません。

不登校・校内暴力・いじめに走る子どもや、就職しても、3年以内に職場を去る若者が後を絶ちません。

やはり、人間ある程度は我慢することは大切だと思うわけです。
そして、大人が主体的に我慢する心を取り戻し、子どもにも教えることが大切だと考えます。

例えば、賢い食べ方もおすすめです。
姿勢を正す、感謝の気持ちで食べる、好き嫌いをなくする、正しい箸使いを心掛ける、会話を大切にする等など・・・。
いずれにせよ大人が模範を示す事が大切です。

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