簡単30秒でできる、肩こりが楽になるツボ

こんにちは、GENRYUです(^^)
「腕を上げると肩がつまる」
「服を着るのが一苦労」
「高く上げるとズキッとする」
そんな肩の挙上制限、ツライですよね...
前回のブログでは、肩甲上腕関節の挙上を制限する原因
(肩甲下筋、大円筋、四辺形間隙など)を徹底解剖しました。
今回は、その解決策として、科学的に裏付けられたストレッチを大公開!
医学研究に基づいたシンプルで効果的なストレッチで、
肩の可動域を広げ、痛みを軽減する方法を紹介します。
野球やテニスを楽しむアスリート、日常生活動作(ADL)を楽にしたい方、必見です!
肩の自由を取り戻して、快適な毎日を手に入れましょう!
さあ、ストレッチで肩をスッキリさせましょう!
肩の挙上制限:おさらいとストレッチの重要性
肩甲上腕関節は、屈曲(前方挙上)や外転(側方挙上)で
広い可動域を誇る球関節ですが、肩甲下筋下部線維、大円筋、
小円筋、上腕三頭筋長頭腱、関節包・靭帯、筋間・筋膜、四辺形間隙(QLS)の
硬さや狭窄が、骨頭の下方滑りを妨げ、挙上制限や痛みを引き起こします。
Oosterwijk et al., 2018によると、ADL(着替え、洗髪、棚に手を伸ばす)に
必要な可動域は屈曲(肩を前から上げる動き)・外転130°(肩を外から上げる動き。
この可動域を取り戻すことが、リハビリの目標です。
MSDマニュアル, 2023では、肩の挙上制限はアスリート(投球選手、テニス選手)、
高齢者、肩の外傷歴(脱臼、腱板損傷)がある人に多く、
適切なストレッチで改善可能とされています。
今回は、セルフストレッチを中心に、制限因子ごとのアプローチを提案。
ストレッチに特化して、科学的な根拠と共に解説します!
解決策1:肩甲下筋下部線維のストレッチ
「対象の制限因子」
肩甲下筋下部線維のタイトネス、前下関節上腕靭帯。
「概要」
肩甲下筋下部線維の硬さは、骨頭を前方に偏移させ、
挙上制限やインピンジメントを引き起こします。
Smyth et al., 2021では、肩甲下筋のストレッチが屈曲可動域を10~15°改善し、
痛みを軽減すると報告。
「やり方」
これからご紹介してストレッチをする上で、
肩の動きを覚えておいてください。
①クロスボディストレッチ
立位で肩を90°屈曲(肘を肩の高さに)。
腕を体前でクロス(水平内転)、反対の手で肘を軽く引き、肩甲下筋を伸ばす。
15~20秒キープ、5~6回。痛みが出ない範囲で。
②壁ストレッチ
壁に手を置き、肩を90°外転・外旋(親指が上)。
体を軽くひねり、肩甲下筋を伸ばす。15秒キープ、5回。
「頻度」
1日2~3セット、週3~5回。
「医学的根拠」
Smyth et al., 2021では、肩甲下筋のストレッチが前方インピンジメントを軽減し、
屈曲可動域を平均12°改善。
Chillemi et al., 2017によると、肩甲下筋の柔軟性向上が
前下関節上腕靭帯の緊張を緩和し、挙上時の骨頭滑りを促進。
「ポイント」
肩甲骨を固定(反対の手で押さえる)し、肩関節に集中。
過剰な内転はインピンジメントを誘発するので慎重に(MSDマニュアル, 2023)。
継続4~6週間で可動域向上を実感(Oosterwijk et al., 2018)。
解決策2:大円筋のストレッチ
「対象の制限因子」
大円筋の動態、QLS狭窄。
「概要」
大円筋は挙上150°以降で過剰に伸張し、硬さが骨頭の腹側突出を制限。
Nasu et al., 2019のエコー研究では、大円筋のストレッチが屈曲可動域を
10~15°改善し、QLSの動態を正常化。
「やり方」
①後方挙上ストレッチ
立位で肩を120°屈曲、軽く内旋(親指が下)。
反対の手で肘を軽く引き、大円筋を伸ばす。15~20秒キープ、5~6回。
②ドア枠ストレッチ
ドア枠に手を置き、肩を90~120°屈曲。
体を前方に傾け、大円筋を伸ばす。15秒キープ、5回。
「頻度」
1日2~3セット、週3~5回。
「医学的根拠」
Nasu et al., 2019では、大円筋のストレッチが骨頭の下方滑りを促進し、
屈曲150°以上の可動域を平均13°改善。
Smyth et al., 2021によると、大円筋の柔軟性向上がQLS狭窄を緩和し、
腋窩神経圧迫を軽減。
「ポイント」
高挙上(150°)は痛みを誘発する可能性があるため、90~120°から開始。
肩甲骨を下げ、動きを肩関節に集中。
継続3~6週間で効果(Oosterwijk et al., 2018)。
解決策3:小円筋の安全なストレッチ
「対象の制限因子」
小円筋のタイトネス、インピンジメント様の症状。
「概要」
小円筋の硬さは、挙上時の骨頭滑りを制限し、インピンジメント様の痛みを誘発。
Smyth et al., 2021では、屈曲90°・内外旋中間位での水平屈曲ストレッチが
小円筋を安全に伸ばし、可動域を10°改善。
「やり方」
①水平屈曲ストレッチ
立位で肩を90°屈曲(肘を肩の高さに)。
内外旋中間位(親指が上)を保ち、腕を体前でクロス(水平屈曲)。
反対の手で肘を軽く引き、15~20秒キープ、5~6回。
②壁サポートストレッチ
壁に手を置き、肩を90°屈曲・中間位。
体を軽くひねり、小円筋を伸ばす。15秒キープ、5回。
「頻度」
1日2~3セット、週3~5回。
「医学的根拠」
Smyth et al., 2021では、内外旋中間位でのストレッチが
小円筋の過剰伸張を防ぎ、インピンジメント症状を軽減。
Flynn et al., 2017によると、小円筋のストレッチが
QLSの動態を改善し、腋窩神経圧迫を緩和。
「ポイント」
内旋過剰(Hawkinsテスト様)は痛みを誘発するため、中間位を厳守。
痛みが出たら時間を10秒に短縮。
継続4~6週間で効果実感(Oosterwijk et al., 2018)。
解決策4:上腕三頭筋長頭腱のストレッチ
「対象の制限因子」
上腕三頭筋長頭腱のタイトネス、関節包の硬さ。
「概要」
長頭腱は関節窩の後下方に付着し、硬さが骨頭の下方滑りを制限。
Nasu et al., 2019では、肘屈伸を用いたストレッチが長頭腱の滑走性を高め、
屈曲可動域を5~10°改善。
「やり方」
①肘屈伸ストレッチ
立位で肩を30~45°屈曲(軽く前方に上げる)。
肘をゆっくり屈曲・伸展(10回、1回5秒)。長頭腱の伸張を感じる。
②ドア枠牽引ストレッチ
ドア枠につかまり、肩甲骨を下げた状態で肩を軽く挙上(牽引)。
15~20秒キープ、5~6回。
「頻度」
1日2~3セット、週3~5回。
「医学的根拠」
Nasu et al., 2019では、肘屈伸が長頭腱の滑走性を高め、
関節包の柔軟性を向上。屈曲可動域が平均8°改善。
Flynn et al., 2017によると、長頭腱のストレッチが後下関節上腕靭帯の緊張を緩和。
「ポイント」
ゆっくり動かし、痛みが出たら肩屈曲角度を減らす(15~30°)。
肩甲骨を固定し、長頭腱にピンポイントで伸張。
継続3~6週間で効果(Oosterwijk et al., 2018)。
解決策5:関節包と後下靭帯のストレッチ
「対象の制限因子」
関節包、後下関節上腕靭帯の硬さ
「概要」
関節包と後下靭帯の硬さは、骨頭の下方滑りを10~15°制限。
Flynn et al., 2017では、関節包を対象としたストレッチが可動域を改善し、ADL動作を楽に。
「やり方」
①スリーパーストレッチ
横になり、肩を90°屈曲・外旋(肘を肩の高さに)。
反対の手で前腕を軽く押し、内旋を加える(後下靭帯を伸ばす)。
15秒キープ、5~6回。痛みが出ない範囲で。
②下方牽引ストレッチ
立位でドア枠につかまり、肩甲骨を下げた状態で体を軽く沈める(下方牽引)。
15秒キープ、5回。
「頻度」
1日1~2セット、週3~5回。
「医学的根拠」
Flynn et al., 2017では、関節包のストレッチが屈曲・外転可動域を10°改善。
後下靭帯の緊張を緩和。
Chillemi et al., 2017によると、スリーパーストレッチが関節包の柔軟性を高め、
投球選手の挙上制限を軽減。
「ポイント」
痛みが出たら外旋角度を減らす(45~60°)。
専門家の指導下で開始推奨(MSDマニュアル, 2023)。
継続3~6週間で効果。
解決策6:筋間の滑走性を高めるストレッチ
「対象の制限因子」
筋間(肩甲下筋と大円筋の間、大円筋と小円筋の間)の硬さ。
「概要」
筋間の硬さは、挙上時の筋の滑走性を低下させ、制限因子に。
Smyth et al., 2021では、筋間の滑走性を高めるストレッチが可動域を10°改善。
筋膜リリースの代わりに、動的ストレッチを採用。
「やり方」
①動的肩甲下筋ストレッチ
立位で肩を90°屈曲、腕を体前でクロス(水平内転)。
ゆっくり腕を戻し、外転・外旋(10回、1回5秒)。
②大円筋・小円筋の動的ストレッチ
肩を90°屈曲、軽く内旋。
腕を後方に開き(外転・外旋)、大円筋と小円筋を伸ばす。10回、ゆっくり。
頻度:1日2~3セット、週3~5回。
「医学的根拠」
Smyth et al., 2021では、動的ストレッチが筋間の滑走性を高め、屈曲可動域を平均10°改善。
Flynn et al., 2017によると、筋間のストレッチがQLSの動態を改善し、挙上制限を緩和。
「ポイント」
動的ストレッチはゆっくり、痛みが出たら回数を減らす(5回)。
肩甲骨を固定し、肩関節に集中。
継続4~6週間で効果(Oosterwijk et al., 2018)。
日常生活でできる!肩の挙上をスムーズにするコツ
①可動域チェック
腕を上げて「つっぱり感」や痛みを確認。130°以下ならストレッチを強化。
②ストレッチ習慣
肩甲下筋、大円筋、小円筋、長頭腱、関節包のストレッチを毎日5~10分。
Smyth et al., 2021では、継続が可動域を20°改善。
③姿勢改善
猫背を避け、肩甲骨を下げた姿勢を意識。
Chillemi et al., 2017では、姿勢不良が制限を増悪。
④軽い運動
肩の内外旋や肘屈伸を週3回、10分。
⑤当院のサポート
「肩が上がらない!」なら、当院で動態評価と個別ストレッチプログラムを提供。
気軽にご相談を!
医学的背景:ストレッチのエビデンス
Oosterwijk et al., 2018によると、ADLに必要な130°の
可動域を達成することで、QOLが向上。
以下のエビデンスがストレッチの効果を裏付けます
肩甲下筋:Smyth et al., 2021で、クロスボディストレッチが屈曲12°改善。
大円筋:Nasu et al., 2019で、ストレッチが屈曲150°以上を13°改善。
小円筋:Smyth et al., 2021で、中間位ストレッチがインピンジメント症状を軽減。
長頭腱:Nasu et al., 2019で、肘屈伸が屈曲8°改善。
関節包:Flynn et al., 2017で、牽引ストレッチが可動域10°改善。
疫学的データ(MSDマニュアル, 2023):
肩の挙上制限は、40~60歳やアスリートに多く、ストレッチで70~80%が改善。
女性や外傷歴(脱臼、腱板損傷)がある人は、継続が重要。
よくある質問:肩の挙上制限のストレッチQ&A
Q1. ストレッチはどのくらい続ければ効果が出る?
A. Oosterwijk et al., 2018では、3~6週間(週3~5回)で可動域10~20°改善。
Q2. 痛みが出たらどうする?
A. 痛みは中止のサイン。MSDマニュアル, 2023では、痛みを誘発するストレッチは逆効果。
専門家に相談。
Q3. どのストレッチを優先すべき?
A. 肩甲下筋と大円筋が主因の場合が多い(Smyth et al., 2021)。症状に応じて選択。
Q4. 自宅でのストレッチは安全?
A. 低強度なら安全。Flynn et al., 2017では、中間位や軽い牽引が低リスク。
まとめ:ストレッチで肩の挙上をスッキリ!
肩甲上腕関節の挙上制限は、肩甲下筋、大円筋、小円筋、
上腕三頭筋長頭腱、関節包、筋間の硬さが原因。
Oosterwijk et al., 2018が示すADLに必要な130°の可動域を、
肩甲下筋ストレッチ、大円筋ストレッチ、小円筋ストレッチ、
長頭腱ストレッチ、関節包ストレッチ、筋間ストレッチで取り戻せます。
Nasu et al., 2019やSmyth et al., 2021は、これらのストレッチが
可動域と痛みを改善すると裏付け。
「肩が上がりにくい」「ADLを楽にしたい」なら、今日からストレッチを!
当院では、肩の動態を評価し、個別プログラムを提供中。気になる方はご相談ください(๑•̀ㅂ•́)و✧
それではまた、次回のコラムでお会いしましょう(*^^*)



