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庄司英尚

現場を大事にする社会保険労務士

庄司英尚(しょうじひでたか) / 社会保険労務士

株式会社アイウェーブ(アイウェーブ社労士事務所 併設)

コラム

健康保険組合の4分の1超が解散危機=25年度試算―健保連

2017年10月10日

テーマ:社会保険(健康保険・厚生年金)

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: 健康保険組合 種類

健康保険組合への編入を検討している企業からの相談を
受けることが結構ありますが、先日もちょっと変わった
健保組合に加入できないかという相談があり、今後ゆっくり
検討を進めていくことになるかと思いますが、
健保組合編入は、メリットばかりではなく
デメリットも考えなければならないのは
いうまでもありません。

保険料率とかも現時点では協会けんぽより安い
ところもあるかもしれませんが、
健康保険組合に編入してしてすぐに保険料率が
逆転してしまう可能性だってあるわけで、そもそも今回の
時事通信社の報道のように健保組合の4分の1が解散の危機
にあるということを考えると安易に決めるのは危険です。

それだけ財政面が厳しいというのに安易によく
その組合の仕組みや財政状況
も知らないで編入してはいけません。

健康保険組合は、若い人が多くて医療費が低くて扶養率が少ない、給与水準の
高いところは加入させていきたいと思っています。

健保組合としては、そして何より財務面の審査をしっかり
やり、保険料を滞納しないところをよく見ているのですが、
こちらからときちんと相手の組合の状況を見れないとダメです。

お互い様というわけで企業側が頭を下げてペコペコして
なんとかそこをよろしくなんていう時代は少し変わった
かもしれません。

加入人数、扶養率、平均の標準報酬月額なども
私がたまに行く健康保険組合にはホワイトボードに
記載があったので意識しますが大事なのは加入者が多くても
年寄りが多いところは今後厳しくなるということです。

業種別や大手企業の健康保険組合などいろいろ
な組合がありますが、過去に解散したところも
あったことは事実です。

そうなるとかなり面倒なことになるので編入を検討するのは
自由ですが、よく財務面を厳しくチェックできるようでなければ
だめです。

今後、健康保険組合の解散増加で協会けんぽを圧迫
することになり、いわゆる国民の負担がますます増える
ということになるわけですが、協会けんぽの財務状況は
私もわかっていないので勉強しておかないといけません。



時事通信より

健保、4分の1超が解散危機=25年度試算―健保連

健康保険組合連合会(健保連)は25日、大企業が社員向けに運営する健康保険組合の4分の1を超える380組合が、財政悪化で2025年度に解散危機を迎えるとの試算を発表した。同年度に団塊の世代が全て75歳以上となり、健保組合が高齢者医療に拠出するお金が急増するため。健保連は負担軽減を求めている。

 健保組合は全国に1399(16年度時点)あり、加入者は約2900万人。保険料は企業と社員が原則折半している。試算では、健保組合の平均保険料率は15年度の9.1%から25年度に11.8%に上昇。380組合の25年度推計保険料率は12.5%以上になり、中小企業の社員らが加入する「協会けんぽ」の保険料率を超える計算だ。

 健保組合の保険料率が協会けんぽより高くなると、企業は自前で健保を運営する必要がなくなり、解散につながる。協会けんぽの運営費には国費が投入されており、多くの健保が協会けんぽに移れば、国の財政負担も増える。

■過去の健保組合解散の事例リンクしておきます。
http://iwave.blog73.fc2.com/blog-entry-275.html

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