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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

コラム

マナーうんちく話1206《おらが世や そこらの草も 餅になる》

2016年4月22日

テーマ:歳時記のマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

四季が美しい国には、その季節に相応しい美しい言葉があります。
沢山の花が咲き、何事も明るく軽やかな気分になる頃で、まさに「春爛漫」とか「百花繚乱」の言葉がお似合いの時期です。

ちなみに、花が咲き乱れ光に満ち溢れた状態を「春爛漫」と表現します。
また、「天真爛漫」とは純粋な性格で飾らずに自然のままの姿を言います。

そして、色々な花が咲き乱れることを「百花繚乱」と表現します。
「百花」とは沢山の花という意味です。

厳しい冬を乗り越えて多くの花が咲き乱れる頃になると、畑では霜の覆いが取れ、稲が健やかに育ち始めます。

さらに日本人にとっては昔から縁が深い「ヨモギ」が旬を迎えております。
ヨモギはキク科の多年草で、山野に自生するのでどこでも簡単に手に入ります。

ビタミンを始めミネラルや食物繊維が豊富なヨモギは、日本人好みの薬草でもあり色々な用途があります。

和のスイーツを代表する「ヨモギ餅」や「草餅」もこの時期ならの和菓子です。
洋菓子に比べるととてもシンプルですが、実は平安時代から存在しており、非常に長い歴史を有しています。

名前の由来ですが、当時はヨモギではなく春の7草の一種で「母子草(ゴギョウ)」が使用されていたと言う説があります。

ゴギョウは当時、お母さんと子どもの健康を守る霊力を備えている草だったようですね。

しかし、ゴギョウより香りも強く、どこにでも自生し、簡単に手に入り、とても利用しやすいヨモギが使用され始め、江戸時代にはヨモギが主流になります。

小林一茶も好んで食し、《おらが世や そこらの草が 餅になる》と詠んでいます。

春ともなれば、そこらへんに生えているヨモギが萌え出て、それを摘んだら草餅になる。有り難い世になったものだ・・・。
約200年前に詠まれた有名な句です。

ところで、まだ柔らかいヨモギを摘み、それをゆでて、刻んで、餅に混ぜたものが「草餅」ですが様々な呼び方があります。

「草大福」「草餅」「ヨモギ餅」という名称が一般的ですが、菱形のものもあれば丸い形をしたものもあります。加えて、アンが入っているものも有ればアンが無い物もあります。

「このようにして食べなければいけない」というマナーは有りませんが、「ハーブ界の女王」と呼ばれるヨモギが使用されているので、その風味を楽しむことが大切です。

「ぼた餅」「桜餅」「ヨモギ餅(草餅)」はいずれも春を感じる和のスイーツです。
自然の恵みに感謝し、季節をしっかり味わって下さいね。

お客様に出す場合は草餅が左で、飲み物が右になります。
加えて手で食べてもいいように布製の「おしぼり」も出来れば用意して下さいね。

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