育児休業中のスタッフが所属する事業が他社に譲渡されたら?

庄司英尚

庄司英尚

テーマ:出産・育児休業・男女雇用機会均等法

育児休業中に会社が本人の所属していた事業を譲渡してしまい
戻るポジションがないときにどうすればいいのか? について考えて
みることにします。

今回の場合、事業のみを譲渡している契約で本人の希望
で譲渡先も受け入れが可能な人で条件があった人だけは
転籍した方もなかには半分くらいいたと仮定します

あくまで会社としては雇用契約が続いているので会社として
は復帰してきた際に配置転換をするなどして対応しないと
いけません。

もちろん違った事業部に勤務することは復帰した社員の希望では
ないとしても職場がなくなったということであればやむを得ません。

ただし以前に勤務していた仕事内容、勤務地などは考慮に入れて
配置を検討しなければなりませんし、短時間勤務になるとすれば
それはさらに仕事も限定的にならざると得ないということで
よく問題になり、本人と会社の意見が衝突して話にならないと
いうことも考えられます。

これはあってはならないことですが復帰場所がないということ
で復帰後の職場について本人との面談などを事前に設けず
そこについて一切ふれずにそれとなく退職勧奨を
ほのめかすようなことをしているように従業員に思われて
しまうことです。受け手は噂でいろいろ聞いており不安で
一杯ですのでそのような対応でトラブルにならないように
工夫をすることが必要です。

これは店舗の譲渡などのケースでも一緒で在籍中で通常
通り勤務していた人は転籍し、事業とセットで動くことも多い
のですが、育児休業中となると転籍の対象にはならないこ
とも多いですし、すぐに働くことができるわけではないので
そのままということも多いような気がします。

それで本人が復帰しようと思って保育所入所の申請を
しても戻る場所がないとなると本人もどのように動けば
いいかわからなくなりそうです。

それが現実的に通勤を考えると残っている他の店舗に勤務
するのは難しいとなるとそこは話し合いを事前によくしないといけ
ませんし、会社側は育児休業制度や趣旨をよく理解し、やってあげる
ことができる範囲であれば協力するということだと思います。

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庄司英尚
専門家

庄司英尚(社会保険労務士)

株式会社アイウェーブ(アイウェーブ社労士事務所 併設)

プロフェッショナル集団として学び続け、サービス業であるということを忘れず、何事にも全力で取り組みお客様の悩みを解決し、最終的には業績アップに貢献できるよう日々努力します。

庄司英尚プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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