賞与の算定対象期間について労働トラブルから考えてみた
三越伊勢丹の販売員に成果報酬を支給すると
いうことで、ニュースになっています。
実は、私のほうでこの関連記事を1年以上前の
2014年の12月に報道されて
いるときにブログとしてとりあげてまとめていました。
そのときのブログ記事は下記のとおりです。
最優秀の販売員、役員並み年収に…三越伊勢丹
http://iwave.blog73.fc2.com/blog-entry-2243.html
いよいよ今回は実行していく段階にきているということですが、
はたして運用して、組織の活性化につながるでしょうか。
基準をつくるということですが、そのあたりの設計については
よく問題になるところです。
売り場によって単価や売り上げなどが大きく異なるため、
販売環境に応じて基準額などの条件を変え、不平等に
ならないよう配慮すると会社側も話していることから
かなりこのあたりには神経をつかうことになると思います。
一方でこういう制度を今まで入れなかった理由もあるわけで
組織が逆に崩れることもあるので、運用面がその後
どうなるかが気になるところです。
成果報酬を導入してうまくいかなくなった企業はたくさんあります。
不動産の営業マンでも、大手の一流販売会社の話を聞いていたら
歩合などはなく、評価されて賞与や昇格に反映させていくもの
のようなことを言っていました。
成果報酬のことしか考えないダメな従業員が
組織を壊すことも多いので、ほんとうに注意しないといけません。
また社内や部署間、そして個人間で対立するようなこと
にならないよう、平等な評価ができるように工夫しないといけません。
朝日新聞 より
百貨店最大手の三越伊勢丹ホールディングスは、売り場の販売員に対し、売り上げに応じた成果報酬を出す新制度を4月にも始める方針を固めた。基準より多く売った販売員の給与に報酬を上乗せするもので、報酬額は最高で年100万円ほどとみられる。百貨店では異例の試みで、業界に影響が広がる可能性もある。
新制度では、それぞれの販売員について一定期間の売上高の「基準」を定め、基準を超えた額の最大数%を報酬として上乗せする。基準を下回っても減給はせず、報酬分は純増となる。百貨店では、売り場によって単価や売り上げなどが大きく異なるため、販売環境に応じて基準額などの条件を変え、不平等にならないよう配慮する。
初年度は、東京都内の伊勢丹新宿本店、日本橋三越本店、三越銀座店の旗艦3店舗で始める。テナントを除く百貨店独自の衣料品・雑貨売り場で働く一部の正社員や無期雇用の契約社員の計150人前後が新たな報酬の対象になる見込み。首都圏の三越伊勢丹で働く販売員は約5千人おり、対象を順次広げる方向で検討する。