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コラム
勤怠不良の従業員の扱いはどうする?
2013年3月24日 公開 / 2014年7月31日更新
中央区日本橋人形町の社会保険労務士庄司英尚です。
本日は、中小企業の経営者から相談を受ける勤怠不良社員について
その扱いについて解説したいと思います。
まず勤怠不良ということだけでは解雇すること
は、簡単ではないということはいうまでもないのですが
どれだけ悪ければ解雇を検討しないといけないのか
ということです。
普通に考えれば、年次有給休暇の付与要件である8割は、最低
出勤していなければ、戦力的には問題あり
と考えますが、これでも解雇した場合、それまでの改善のための
アクションや実際に休んでいる理由にもよるかと思います。
まあ8割出勤できていないというのは、週5日勤務で3日以下しか
出勤してこないというようなことなのでここまでひどい人は
なかなかいないですから、解雇されても反論する人はいないかも
しれません。
勤怠不良といっても人によって基準はさまざまです。
月に1日休んだだけでも、他の人がほとんど欠勤者が
いない職場では、経営者から勤怠が良くないと思われて
しまいます。また代わりがいなくて人材不足の現場でも
月に1回休んだだけでも、中小企業経営者としては
仕方ないと思いながらもほんとうは怒っていたりします。
また勤怠不良といっても休む理由やシチューションによっても
考え方は変わってきます。
当日病気欠勤が多い人、私的な理由で事前に届けているけど
休みが多い人、遅刻や早退して病院や歯医者によく行く人など
さまざまです。
いずれにしても労働契約を結んだとおり、勤務できない人は
約束された労務提供ができないということで
会社としては問題社員として改善をしなければいけないのです
が、評価を少し悪くするくらいできちんと本人に
注意できていないということをよく聞きます。
これは正社員に限った話ではありません。パート社員であっても
決められたシフトどおりに出勤できないのは勤怠不良であり
会社としては、せっかく人手が足りないのに休まれたら
たまったもんではありません。
パートさん自身もどうせパートだし、休んだところで
給料がちょっと減るだけだからまあいいかという考えの方が
多いと思いますが、仕事への責任というものをきちんと
教育しなければいけないのです。
会社としては契約満了でどうせ更新しなければいいという
考えもあるかもしれませんが、契約の途中であっても
状況によっては話し合いをして労働契約の解除をしたほうが
いいこともあります。
いずれにしても会社としては、解雇は検討する前に
きちんと注意して、その改善に努めるべきできちんと
書面をとって進めていくのがベストです。
「体調が悪いから」、「人と会うから」など理由は
いろいろあっても、理由が何であっても会社側としたら
断ることができない(有休休暇申請なら断ることも可能な場合あり)
わけであって、仕方ないと思いがちですがそのような甘さが
戦力ダウンになり、職場の秩序が乱れるわけです。
残された人の仕事量が増えて、大変なのはいうまでもなく
それを受けて、私も休もうということになりがちです。
某会社に勤務する女性パート職員が、語ってくれたことがありました。
勤怠が不良な職場は、人間関係もあまりよくなく薄っぺらいつながり
しかないので上辺では「昨日は休んでごめんね」といっても心の中では
激怒していたりすることもたくさんあるようで、その職場
では、お互い様だからまあ仕方ないと経営陣はいっているようですが
ストレスを各自が抱えて違う問題が発生することになるようです。
いずれにしても会社としては、きちんと行動すること。
注意すると、文句をいって「仕方ない」と反論してくる人も
いますが、経営陣にそのようなことを言ってくるずれている
人は、退職勧奨して同意をもらって契約を解除したほうが
いいでしょう。
腐ったみかんは、つまみ出すという基本的なことを
できないと会社は成長することはできません。
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株式会社アイウェーブ
庄司社会保険労務士事務所
社会保険労務士 庄司英尚
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