休職を繰り返すものへの対応 その2 複数の疾患の事由
少し前になりますが、ある会社の担当者から、病気で休職中(休職期間は無給)従業員の社会保険料の自己負担分を会社が負担してあげたいと考えているのですが、注意点があれば先に教えてくださいとのことでした。
もちろん相談するために顧問として契約していただいているわけですが、そこまで意識しないで勝手にすすめている場合もあります。そういう意味では、会社としての意識も高く、成長していく組織になっていることはよくわかります。そもそもすべてにおいて疑問をもつことはとても大事です。
さて、今回の質問は中小企業には結構高度なレベルの質問になるのかもしれませんがポイントは2つあります。
まずは、傷病手当金をもらう際に、給与が支払われているとみなされて傷病手当金の給付額が調整されるということです。
次に社会保険料を負担してあげる場合には、給与として課税されますので会社の経理処理や給与明細の作成をきちんと行わなければなりません。
基本的には、今回のご質問の会社のようにノーワークノーペイの原則にしたがって休職中は、賃金が発生しないことになっている会社が多いかと思います。
それに反して社会保険料を負担するとそのルールを無視することになってしまうので、基本的にはおすすめできません。細かいところは専門家に相談しながら、実務をすすめるようお願いします。