肩甲骨の張り付きを改善する「烏口突起リリース」
こんにちは、GENRYUです!(^^)
「腕を上げると肩がつまる」「何か引っかかる感じ」「高く上げると痛い」…
こんな肩の悩み、ありませんか?
肩甲上腕関節(肩関節)の挙上制限は、スポーツや仕事、
日常生活動作(ADL)で大きな壁になります。
着替えや棚に手を伸ばすのも億劫になると、ストレスが溜まりますよね!
今回は、肩の挙上が制限される原因を、最新の医学研究と論文をもとに
徹底的に深掘りしていきます!
四辺形間隙(QLS)、大円筋の動態、上腕三頭筋長頭腱、筋間・筋膜など、
肩の動きをブロックする隠れた要因を科学的に解き明かします。
野球選手、テニス愛好者、肩の不調に悩む方、必見です!
まずは原因をガッツリ理解して、肩の謎を一緒に探ってみましょう!
肩甲上腕関節の挙上制限:何が起こっているの?
肩甲上腕関節は、肩甲骨の関節窩と上腕骨頭が形成する球関節で、
屈曲(前方挙上)、外転(側方挙上)、内外旋といった多方向の動きを可能にします。
この関節のスムーズな挙上には、骨頭が下方滑りしながら
関節窩内を移動することが不可欠。
しかし、特定の構造がこの滑りを妨げると、
可動域の制限、つまり感、痛みが生じます。
Oosterwijk et al., 2018によると、ADL(着替え、洗髪、棚に手を伸ばす)に
必要な肩の可動域は屈曲・外転で約130°。
この可動域が制限されると、生活の質(QOL)が低下します。
MSDマニュアル, 2023では、挙上制限はアスリート(例:投球選手、テニス選手)、
高齢者、肩の外傷歴(脱臼、腱板損傷)がある人に多く、
制限因子(軟部組織、神経血管構造、筋膜)の複合的な問題が関与するとされています。
以下、7つの主要な制限因子を、最新の医学的エビデンスに基づいて詳細に分析。
肩の挙上がなぜ制限されるのか、そのメカニズムを徹底的に深掘りします!
原因1:制限因子としての軟部組織
「概要」
肩の挙上を制限する主な軟部組織には、
肩甲下筋下部線維、大円筋、小円筋、前下関節上腕靭帯、
後下関節上腕靭帯、上腕三頭筋長頭腱が含まれます。
これらの組織の硬さや過剰な緊張が、骨頭の下方滑りをブロックします。
「メカニズム」
肩甲下筋下部線維:肩の前方で骨頭を前方・上方に牽引し、
挙上時の下方滑りを制限。
Smyth et al., 2021では、肩甲下筋のタイトネスが
前方インピンジメントの主要因(約30%)で、屈曲120°以上で制限が顕著。
エコー観察で、挙上時の筋線維の短縮不足が確認される。
大円筋・小円筋:肩の後下方で骨頭を安定させるが、硬くなると下方滑りを妨げる。
Nasu et al., 2019のエコー研究では、大円筋が挙上150°以降で過剰に伸張し、
硬さが骨頭の腹側突出を制限。小円筋は外旋制限にも関与。
前下・後下関節上腕靭帯:関節包の安定性を保つが、硬くなると骨頭の滑りをブロック。
前下靭帯は屈曲、後下靭帯は外転を制限。
Flynn et al., 2017では、靭帯の硬さが挙上制限の約20%に関与。
「症状」
挙上時の「つっぱり感」や鋭い痛み(120~150°)。
肩の前方・後方の圧痛や硬さ。
ADL動作(例:髪をとかす、背中に手を回す)のぎこちなさ。
「深掘りポイント」
Chillemi et al., 2017によると、肩甲下筋下部線維の硬さは、
投球選手で特に顕著で、挙上時の骨頭前方偏移を増悪。
靭帯の硬さは、MRIで関節包の厚み増加として確認可能。
個別の動態評価(エコー、触診)が制限因子の特定に不可欠。
原因2:四辺形間隙(Quadrilateral Space, QLS)の狭窄
「概要」
四辺形間隙(QLS)は、大円筋、小円筋、上腕三頭筋長頭腱、
上腕骨内側部で囲まれた空間で、腋窩神経や後上腕回旋動脈が走行。
QLSの狭窄が挙上制限や外側部痛を引き起こす。
「メカニズム」
挙上時にQLS内の組織(大円筋、小円筋)が硬くなると、
腋窩神経や血管が圧迫され、神経症状(しびれ、筋力低下)や可動域制限が発生。
Smyth et al., 2021によると、QLS狭窄は投球選手や反復挙上を行う人に多く、
骨頭の下方滑りを制限。
挙上150°以上で大円筋の過剰伸張がQLSスペースを狭め、神経圧迫を誘発。
腋窩神経の圧迫は、三角筋や小円筋の筋力低下を引き起こし、挙上時の安定性を損なう。Flynn et al., 2017では、QLS症候群が挙上制限の約5~10%に関与。
「症状」
肩外側や後方の鈍い痛み、しびれ、ピリピリ感。
高挙上時の「引っかかり」感や筋力低下。
投球やラケット動作での違和感。
「深掘りポイント」
Smyth et al., 2021のエコー研究では、QLS内の大円筋や
小円筋の動態(硬さ、癒着)が挙上制限に影響。
神経伝導検査で腋窩神経の機能低下を確認可能。
MRIでQLSの狭窄や血管圧迫を評価。
原因3:大円筋の動態(Teres Major Dynamism)
「概要」
大円筋は、肩の後下方で骨頭を安定させるが、挙上150°以降で過剰に伸張し、
硬さが挙上制限の主要因子となる。
「メカニズム」
Nasu et al., 2019のエコー研究では、挙上150°以降で大円筋が
骨頭を頂点に「折れ曲がる」ように伸張。
この動態が硬いと、骨頭の腹側突出(前方への動き)が制限され、
挙上可動域が減少(約10~15°)。
大円筋のタイトネスは、反復的な投球動作(野球、テニス)や重量挙げで悪化。
硬さがQLS狭窄と連動し、複合的な制限を引き起こす。
大円筋は肩甲骨下角と上腕骨をつなぎ、挙上時の骨頭安定に寄与。
硬さは骨頭の下方滑りをブロックし、関節窩での「つまり感」を誘発。
「症状」
高挙上(150°以上)時の後方つっぱり感や痛み。
肩後方の圧痛、硬さ、筋の緊張感。
ADL動作(例:背中に手を回す、ジャケット着用)の制限。
「深掘りポイント」
Nasu et al., 2019では、エコー観察で
大円筋の伸張不足が挙上制限の約15~20%に関与。
動態評価(挙上時の筋の動き)で硬さの程度を特定可能。
大円筋の硬さは、肩甲下筋や小円筋との相乗効果で制限を増悪。
原因4:上腕三頭筋長頭腱のタイトネス
「概要」
上腕三頭筋長頭腱は、関節窩の後下方(7:30~9:00)に広がり、
関節包や関節唇に付着。硬さが骨頭の下方滑りを制限し、挙上制限を引き起こす。
「メカニズム」
Nasu et al., 2019によると、長頭腱は肘屈伸に伴い関節包を伸縮させ、
肩の後下方タイトネスを予防。
硬くなると、関節包の柔軟性が低下し、骨頭の下方滑りが制限される(約5~10°)。
長頭腱の癒着や炎症は、反復的な挙上動作(例:オーバーヘッドスポーツ)や
肘伸展負荷(例:腕立て伏せ、ベンチプレス)で悪化。
関節唇への付着部が硬くなると、挙上時の「つまり感」を誘発。
肘屈伸運動不足は、長頭腱の滑走性を低下させ、挙上制限を増悪。
Smyth et al., 2021では、長頭腱のタイトネスが肩インピンジメントの約10%に関与。
「症状」
挙上時の後下方での「詰まり」感や鈍い痛み。
肘伸展時の肩後方の違和感や硬さ。
高挙上(120~150°)時の可動域制限。
「深掘りポイント」
Nasu et al., 2019のエコー研究では、挙上時の長頭腱の動態(伸張不足、癒着)が確認。
長頭腱の硬さは、QLS狭窄や関節包の硬さと連動し、複合的な制限を引き起こす。
原因5:関節包と靭帯の硬さ
「概要」
関節包と前下・後下関節上腕靭帯の硬さが、骨頭の下方滑りを妨げ、
挙上制限を引き起こす。
「メカニズム」
関節包は、肩関節の安定性を保つが、反復外傷(例:脱臼、腱板損傷)や
炎症(例:凍結肩)で硬くなる。
MSDマニュアル, 2023では、関節包の硬さが挙上時の骨頭滑りを10~15°制限。
前下関節上腕靭帯は屈曲、後下関節上腕靭帯は外転を制限。
特に後下靭帯の硬さは、QLS狭窄や大円筋のタイトネスと連動し、挙上制限を増悪。
Flynn et al., 2017によると、関節包の硬さは肩インピンジメント症候群の約30%に関与。
慢性化すると、ADL可動域(130°)が達成困難に。
「症状」
挙上時の「ゴリゴリ」感や鈍い痛み。
肩全体のこわばりや可動域制限。
ADL動作(例:シャツを着る、棚に手を伸ばす)の困難さ。
「深掘りポイント」
Chillemi et al., 2017では、関節包の厚み増加(MRIで確認)が
挙上制限の主要因子。
後下靭帯の硬さは、投球選手で特に顕著で、挙上時の骨頭後方偏移を制限。
原因6:小円筋のタイトネスとインピンジメント様の症状
「概要」
小円筋の硬さが、挙上時の骨頭滑りを制限し、インピンジメント様の症状
(例:Hawkinsテストで誘発される痛み)を引き起こす。
「メカニズム」
小円筋は肩の後方で外旋・内旋を補助。挙上位での内旋(Hawkinsテストに類似)は、
小円筋を過剰に伸張し、痛みやつまり感を誘発。
Smyth et al., 2021によると、小円筋のタイトネスはQLS狭窄と連動し、
挙上制限を悪化。屈曲90°での内旋過剰は、インピンジメント様の症状を増悪。
小円筋の硬さは、骨頭の後方安定性を乱し、下方滑りを制限。
Flynn et al., 2017では、小円筋のタイトネスが投球選手の挙上制限の約15%に関与。
「症状」
挙上時の肩後方の痛みや「引っかかり」感。
内旋動作(例:背中に手を回す)での違和感。
高挙上(120~150°)時の可動域制限。
「深掘りポイント」
Smyth et al., 2021のエコー研究では、小円筋の動態(過剰伸張、癒着)が挙上制限に影響。
内旋過剰がインピンジメント症状を誘発するため、内外旋中間位での評価が重要。
原因7:筋間・筋膜の硬さ
「概要」
筋間(例:肩甲下筋と大円筋の間)や筋膜の硬さが、
挙上時の筋の滑走性を低下させ、制限因子となる。
「メカニズム」
筋間や筋膜の癒着は、反復運動(例:投球、重量挙げ)、姿勢不良(猫背)、
外傷後の瘢痕形成で発生。挙上時の筋の滑走性が低下し、骨頭の下方滑りを妨げる。
Stecco et al., 2016によると、筋膜の硬さが関節可動域を10~20%制限し、
肩の「つっぱり感」を増悪。
筋間(例:大円筋と小円筋の間)の癒着は、QLSの動態を乱す。
筋膜の固有感覚受容器が少ないため、硬さは気づきにくいが、
挙上制限に大きく影響。
Chillemi et al., 2017では、筋膜の硬さが血流・リンパ循環を阻害し、慢性化を助長。
「症状」
挙上時の「つっぱり」感や鈍い痛み。
肩周辺の硬さや圧痛。
ADL動作(例:洗髪、ジャケット着用)のぎこちなさ。
「深掘りポイント」
Stecco et al., 2016の研究では、エコーや触診で筋間癒着を確認可能。
筋膜の硬さは、肩甲下筋や大円筋の動態を間接的に制限し、挙上可動域を10~15°減少。
医学的背景:ADL可動域と制限因子の複合性
Oosterwijk et al., 2018によると、ADLに必要な肩の可動域は屈曲・外転130°。
この可動域が制限されると、着替え、洗髪、棚に手を伸ばすなどの動作が困難になり、
QOLが低下します。挙上制限は、以下のような複合的な要因が絡みます
①軟部組織の硬さ:肩甲下筋、大円筋、小円筋、関節包・靭帯。
②QLSの狭窄:腋窩神経や血管の圧迫。
③筋膜の癒着:滑走性の低下。
疫学的データ(MSDマニュアル, 2023)
肩の挙上制限は、40~60歳やアスリート(野球、テニス、ボルダリング)に多く、
人口の10~20%が経験。
女性や肩外傷歴(例:脱臼、腱板損傷)がある人はリスクが高い。
QLS症候群は、アスリートの約5%で挙上制限の原因。
よくある質問:肩の挙上制限Q&A
Q1. 高挙上で特に制限を感じるのはなぜ?
A. 150°以上で大円筋や長頭腱が過剰に伸張し、骨頭の下方滑りをブロック。
Nasu et al., 2019でエコー観察済み。
Q2. QLS狭窄はどんな人に多い?
A. 投球選手や反復挙上を行う人(例:テニス、ボルダリング)。
Smyth et al., 2021では、腋窩神経圧迫が5~10%で関与。
Q3. 肩甲下筋と大円筋、どちらがより影響大?
A. 肩甲下筋は前方(約30%)、大円筋は後方(約15~20%)の制限に影響。
Smyth et al., 2021で詳細分析。
Q4. 筋膜の硬さはどうやって気づく?
A. 触診やエコーで確認。Stecco et al., 2016では、筋膜硬さが可動域を10~20%制限。
Q5. インピンジメント様の症状は小円筋だけ?
A. 小円筋が主だが、肩甲下筋や関節包も関与。
Flynn et al., 2017では、複合的な硬さがインピンジメント症状を増悪。
まとめ:肩の挙上制限の原因を科学でガッツリ理解!
肩甲上腕関節の挙上制限は、肩甲下筋下部線維、大円筋、小円筋、
上腕三頭筋長頭腱、関節包・靭帯、筋間・筋膜、QLS狭窄が複合的に関与し、
骨頭の下方滑りをブロックします。
Oosterwijk et al., 2018では、ADLに必要な130°の可動域が制限されるとQOLが低下。
Nasu et al., 2019のエコー研究は、大円筋や長頭腱の動態が鍵と強調し、
Stecco et al., 2016は筋膜の硬さの影響を指摘。
Smyth et al., 2021では、QLS狭窄が隠れた要因として重要です。
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