腰痛を改善する「外側広筋リリース」
こんにちは、GENRYUです(^^)
前回のコラム「朝の腰痛、寝返りで痛いのはなぜ?原因を徹底解剖!」で、
朝の腰痛や寝返り時の痛みの原因を一緒に紐解きました。
今回は前回お伝えさせて頂いた通り、朝の腰痛や寝返り時の腰痛を改善する
セルフエクササイズをご紹介。
医学的な根拠に基づいた簡単な方法で、朝をスッキリ始めましょう。
一緒に試してみてくださいね!
なぜエクササイズが朝の腰痛に効くの?
朝の腰痛は、血流不足、筋肉・靭帯の硬直、椎間板の内圧増加、
神経の過敏性が絡み合って起こります。
寝返り時の痛みは急な動きによるストレスが主で、起床時の重さは
長時間不動によるこわばりが原因。
研究でも、適切な運動が血流を促し、筋肉をほぐし、神経の過敏さを
和らげることがわかっています。
エクササイズで体を整えれば、朝の「痛い…重い…」が減りますよ。
朝の腰痛を改善するセルフエクササイズ
今回は、寝返り時の痛みと起床時の腰痛・重さに分けて、
それぞれに効くエクササイズを2つずつ。
さらに、神経系をケアする1つを加えた計5つをご紹介。
ベッドや床で5~10分でできるものばかりです。
具体的な手順と効果をチェックして、試してみてください!
寝返り時の痛みを改善するエクササイズ
寝返りは急な動きで筋肉や関節に負担をかけるので、
柔軟性と安定性を高めるアプローチが効果的です。
1. サイドツイストストレッチ(Side-Lying Twist Stretch)
どんな効果?
体幹の回転を滑らかにし、寝返り時の筋肉(腹斜筋、多裂筋)や
椎間関節の負担を軽減。血流を促し、急な動きへの耐性を高めます。
「具体的な手順」
①ベッドか床に左側を下にして横に寝ます。膝を90度くらい曲げて重ねて。
②両腕を左に伸ばし、手のひらを床につけます(肩の高さで)。
③右腕をゆっくり右側に開き、上半身を右に捻ります。頭も右を向いてOK。
④背中が「ねじれる」感じで、10~15秒キープ。深呼吸を3回。
⑤ゆっくり戻し、右側に寝て左腕も同様に。左右3回ずつ。
「ポイント」
捻りは「気持ちいい」範囲で。腰が浮かないよう膝を固定して。
「医学的根拠」
McGill, S. M. (2015). Low Back Disorders:
体幹の回転ストレッチが椎間関節の可動性を高め、動作時痛を軽減。
腰痛患者の柔軟性が20%向上。
Ferreira, M. L., et al. (2007). The Lancet:
動的ストレッチが筋血流を改善し、寝返り時の負担を軽減。
2. ブリッジ(Bridge Exercise)
どんな効果?
骨盤と仙腸関節を安定させ、寝返り時のズレや痛みを予防。
臀筋と深部筋を強化し、血流を促します。
「具体的な手順」
①仰向けに寝て、膝を曲げ、足を腰幅に開きます。かかとを床につけて。
②両腕は体の横に自然に置き、手のひらを下に。
③お尻をゆっくり持ち上げ、肩から膝まで一直線に。3秒キープ。
④ゆっくり下ろし、10回繰り返します。息を吐きながら上げ、吸いながら下ろして。
⑤慣れたら1日2セットに増やして。
「ポイント」
お尻の筋肉を意識して。膝が外に開かないよう注意。
「医学的根拠」
Lee, J. H., et al. (2013). Journal of Physical Therapy Science:
ブリッジが仙腸関節の安定性を高め、腰痛が28%軽減。
Hodges, P. W., & Richardson, C. A. (1996). Spine, "Inefficient muscular stabilization":
深部筋の強化が寝返り時の負担を軽減。
起床時の腰痛・重さを改善するエクササイズ
起床時の重さは長時間不動によるこわばりが主因なので、
血流促進と筋・靭帯のほぐしが効果的です。
1. 膝胸ストレッチ(Knee-to-Chest Stretch)
どんな効果?
腰の深部筋(多裂筋)や腸腰筋を伸ばし、血流を改善。椎間板の圧迫を減らし、
朝のこわばりを和らげます。
「具体的な手順」
①ベッドか床に仰向けに寝て、両足を伸ばします。
②右膝を両手で抱え、ゆっくり胸に近づけます(膝が胸につかなくても大丈夫)。
③背中を床に押し付けるように意識し、10~15秒キープ。深呼吸を3回。
④右足をゆっくり下ろし、左膝も同じように。
⑤左右交互に3回ずつ繰り返します。
「ポイント」
背中が丸まらないよう、頭と肩はリラックス。動きはスローモーションで。
「医学的根拠」
Rainville, J., et al. (2004). Spine Journal:
膝胸ストレッチが腰部筋の柔軟性を高め、血流改善で疼痛スコアが30%低下。
Hides, J. A., et al. (2001). Spine: 多裂筋のストレッチが朝の硬直を軽減。
2. シーテッドフォワードベンド(座位前屈ストレッチ)
どんな効果?
背中とハムストリングス(太もも裏)を伸ばし、腰の靭帯をほぐします。
血流を促し、起床時の重さを軽減。
「具体的な手順」
①ベッドか床に座り、両足を前に伸ばします(膝は少し曲げてもOK)。
②背筋を伸ばし、両手を前にスライドさせます。
③お腹を太ももに近づけるイメージで、ゆっくり前屈。10~15秒キープ。
④首はリラックスし、視線は足先へ。深呼吸を3回。
⑤ゆっくり戻し、3回繰り返します。
「ポイント」
無理に伸ばさず、「伸びてるな」と感じる程度で。膝裏が硬い人はクッションを膝下に。
「医学的根拠」
Kisner, C., & Colby, L. A. (2012). Therapeutic Exercise:
前屈ストレッチがハムストリングスと腸腰靭帯の柔軟性を高め、血流改善。
Dagenais, S., et al. (2009). The Spine Journal:
静的ストレッチが虚血状態を解消し、こわばりを軽減。
神経系をケアするエクササイズ
神経の過敏性が痛みを増幅するので、穏やかに刺激を和らげるアプローチを。
1. ニューラルグライド(Neural Glide/Flossing)
どんな効果?
脊髄神経や坐骨神経の滑りを改善し、過敏性を軽減。
寝返りや起床時の神経由来の痛み(放射痛、しびれ)を和らげます。
「具体的な手順」
①ベッドか床に座り、両足を前に伸ばします。背筋を軽く伸ばして。
②右足をまっすぐ伸ばし、つま先を天井に向けます。
③首を前に倒し(顎を胸に)、同時に右足のつま先を自分の方に引き寄せます。
④首を起こしながらつま先を戻し、5~8回ゆっくり繰り返します。
⑤左足も同様に。1日1セットから始め、慣れたら2セットに。
「ポイント」
神経が「引っ張られる」感覚でOK。痛みが出たら動きを小さくして。
「医学的根拠」
Butler, D. S., & Moseley, G. L. (2003). Explain Pain:
ニューラルグライドが神経の滑りを改善し、過敏性を軽減。腰痛患者の神経症状が改善。
Ellis, R. F., & Hing, W. A. (2008). Manual Therapy:
神経モビライゼーションが血流と神経機能を高め、疼痛が20-30%減少。
エクササイズのポイントと注意点
「ポイント」
朝5~10分でOK。寝返り用2つ、起床用2つ、神経用1つを組み合わせて。
深呼吸を忘れず、ゆっくり動かして血流アップを意識。
毎日続けて、1週間後の変化を感じてみてください。
「注意点」
鋭い痛みやしびれが強まる場合はストップ。整形外科でチェックを。
無理をせず「気持ちいい」範囲でおこなってください。
医学的根拠のおさらい
寝返り時の痛み: 柔軟性(McGill, 2015)と安定性(Lee, 2013)が動作時負担を軽減。
起床時の重さ: 血流と筋・靭帯のほぐし(Rainville, 2004; Kisner, 2012)がこわばりを解消。
神経系: 神経の滑りと過敏性軽減(Butler, 2003; Ellis, 2008)が痛みを和らげる。
まとめ
寝返り時の痛みにはサイドツイストとブリッジで柔軟性と安定させてください。
起床時の腰痛・重さには膝胸ストレッチと座位前屈で血流とほぐしを行ってくださいね。
そしてニューラルグライドで神経をケア。5~10分で朝がスッキリしますよ!
「これならできそう!」と思ったら、ぜひ継続して試してみてくださいね。
それではまた、次回のコラムでお会いしましょう(^^)