肩や肩甲骨周辺の痛み対策「小円筋のマッサージ＆ストレッチ編」

こんにちは、GENRYUです(^^)

前回のコラムでは、
肩を挙上した時、
・肩の後面に痛みが出る
・肩の付け根の中央部分に痛みが出る
・肩甲骨の外側に痛みが出る
この症状が出ている原因の一つが、
「四辺形間隙症候群（QLS）」という病態であること、
またその解決策の一つとして、
「大円筋に対するマッサージ＆ストレッチ」方法を
ご紹介させて頂きました。

今回は解決策のもう一つの方法
「小円筋に対するマッサージ＆ストレッチ」方法を解説していきたいと思います。


「小円筋の位置と形状」
小円筋は肩甲骨の背面、具体的には肩甲骨の外側縁の下部から、
特に肩甲骨の下角（肩甲骨の下の出っ張った骨）近くから、
上腕骨の大結節（肩の付け根にある出っ張った骨）に付着している斜めに走る細長い筋肉です。





この小円筋の主な役割は肩関節の外旋です。
これは手の甲を上に向ける動きや、肩を外側に回す動作に関連し、重要な役割を果たします。
また、小円筋はローテーターカフの一部であり、損傷すると肩の痛みや運動制限が起こります。
例えば、肩の投球動作やテニス、バレーボールなどで過度に使われると
炎症や断裂が発生する可能性があります。


「小円筋マッサージのポイント」
小円筋の位置を特定するための具体的なランドマーク
小円筋（しょうえんきん、Teres Minor）は肩関節周辺に位置する重要な筋肉であり、
正確な位置を把握するためには特定の解剖学的ランドマークを利用することが有効です。
以下に、小円筋の位置を特定するための具体的な手順とランドマークを詳しく説明します。
1. 肩甲骨の下角を確認する
まず、肩甲骨の下角（肩甲骨の下の角）を探します。
これは肩甲骨の外側縁の終わりに位置し、腕を自由に動かせる状態で触診しやすいポイントです。
肩甲骨を動かすことで、より明確に下角を感じ取ることができます。
2. 肩甲骨の外側縁を辿る
肩甲骨の下角から外側に向かって肩甲骨の外側縁を指で辿ります。
この際、肩甲骨の外側縁に沿って滑らせるように触れることで、
小円筋の走行を感じやすくなります。
小円筋は肩甲骨の外側縁から上腕骨大結節に斜め下方に走行しているため、この移動方向が重要です。
3. 肩関節の外旋動作を利用して筋肉を収縮させる
肩関節を外旋（外ねじり）することで、小円筋を収縮させ、筋肉の位置を
より明確に感じ取ることができます。
この動作により、ローテーターカフの一部として小円筋が活発に働くため、
筋肉の輪郭が触診しやすくなります。
4. 触診時の注意点
優しい圧力を使用する: 筋肉を傷つけないように、優しく圧をかけて位置を確認します。
リラックスした状態を保つ:被験者がリラックスしていることを確認し、筋肉が自然な状態で触診できるよう
5.痛みが出ている場所を指の腹でほぐしていく。
肩関節を外旋（外ねじり）することで、小円筋を収縮させ、
圧痛ポイントを探します。
その場所を横方向・縦方向に指を動かしながら、ゆっくりほぐしてください。
指が届かない方は、テニスボールやラクロスボールを使用して
ほぐして頂いても大丈夫です。

「小円筋ストレッチ」
小円筋をストレッチするための方法は「スリーパーストレッチ」が有効です。
1.痛みがある方の肩を下にした横向きに寝ます
2.下図の上部のような姿勢を作ります。

3.反対の手は上図の下部のように手首に添えます。
4.その状態から、下にした手の平が床面につくように、ゆっくり上から圧をかけて
　 小円筋にストレッチをかけていきます。
5.痛気持ち良いところで止めて頂き、その状態で30秒キープします。
6.これを3セット行ってください。


このように、固まった小円筋をしっかりほぐした後、
ストレッチをかけていくことで、小円筋が柔軟性を取り戻してきます。
この一連の流れを続けて行って頂けると、少しずつ効果を実感してくると思いますので、
前回の「大円筋」と合わせてぜひ、継続して取り組んでくださいね(๑•̀ㅁ•́๑)✧

次回は最後の一つ、「上腕三頭筋」のマッサージとストレッチ方法をご紹介しますので、
楽しみにしていてくださいね(*^^*)