人間の生命活動の司令塔「脳」について
こんにちは、GENRYUです(^^)
前回に引き続き、脳ってどんな働きをしているの?「大脳」の「大脳髄質」編
こちらのテーマでお届けします。
前回のコラムでは、「大脳」は「大脳皮質」「大脳髄質」「大脳基底核」の3つに分類され、
その中の「大脳皮質」について説明をしました。
「大脳皮質」はさらに「前頭葉」「頭頂葉」「側頭葉」「後頭葉」の4つに分類され、
それぞれの特徴を説明しました。
ここまではOkでしょうか?
今回の「大脳髄質」はあまり聞き慣れないキーワードだと思いますが、
ざっくりいうと「脳の中で高速道路システム」を担っていると捉えると
わかりやすいかもしれません。
その「大脳髄質(白質とも呼ばれる)の働きについて、
身近な例を交えながらもっとわかりやすく解説していきますね!
■大脳髄質とは何でしょうか?
大脳髄質は、脳の中で白く見える部分で、主に神経線維(軸索)の束で構成されています。
この白い色は、神経線維を包むミエリン鞘という絶縁体に由来します。
出典=『運動脳』
■高速道路システムとしての役割
大脳髄質の働きを理解するために、高速道路のネットワークをイメージしてください。
例えば、東京(視覚野)で受け取った情報を大阪(運動野)に送る必要があるとき、
高速道路(大脳髄質)を使えば、スムーズに情報を届けることができます。
脳の中でも同じように、視覚情報を処理する部分から、
体を動かす指令を出す部分まで、大脳髄質が情報を素早く運んでいるのです。
■具体的な働き
1. 超高速の情報伝達
・ミエリン鞘という絶縁体のおかげで、電気信号が漏れることなく高速で伝達
・例:ボールを見てキャッチするとき、目で見た情報が瞬時に手の運動へと変換される
2. 脳の各部位の連携サポート
・記憶の中枢と感情を司る部位をつなぐ
・例:懐かしい写真を見たり音楽を聞くと、当時の感情がよみがえる時の情報伝達を担当
3. 学習による回路の最適化
・繰り返し使う経路は、より効率的に情報を伝達できるように改善する
・例:ピアノの練習を重ねると、指の動きがスムーズになっていく過程に関与
■病気との関連性
大脳髄質が損傷を受けると、情報伝達に支障が出てしまいます。
・多発性硬化症:ミエリン鞘が傷つき、様々な神経症状が出現
・脳梗塞:白質の血管が詰まることで、情報伝達が途絶える→片麻痺
■日常生活での重要性
僕たちの日常生活で、大脳髄質は以下のような場面で重要な役割を果たしています。
1. スポーツの上達
・目で見た情報を瞬時に体の動きに変換
・反復練習による動作の洗練化
2. 学習・記憶
・新しい情報の保存と検索
・異なる記憶の統合と関連付け
3. コミュニケーション
・話を聞いて理解し、適切な応答をする
・表情を読み取り、感情を理解する
■まとめ
大脳髄質は、僕たちの脳の中で高速道路システムとして機能する重要な組織です。
健康な大脳髄質があってこそ、僕たちは様々な活動をスムーズに行うことができます。
適度な運動や十分な睡眠、バランスの取れた食事など、
健康的な生活習慣を心がけることで、大脳髄質を含む脳全体の健康を保つことができます。
特に、新しいことにチャレンジしたり、様々な活動を行ったりすることは、
脳の神経回路を刺激し、より効率的な情報伝達システムの維持に役立ちます。
私たちの毎日の生活を支える縁の下の力持ち、それが大脳髄質なのです。
どうでしょうか?
「大脳髄質」って僕たちの生活に欠かせない役割を担ってくれているのを
ご理解頂けたと思います。
普段、何気ない行動も「脳」のことを知ると、
なるほどそこが関係していたのか?
なんて気づくことが多いと思います!
では、次回は「大脳基底核」について深ぼっていきたいと思います(๑•̀ㅁ•́๑)✧
次回のコラムもお楽しみに(*^^*)