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井上博文

大学院・大学編入受験のプロ

井上博文(いのうえひろふみ) / 塾講師

株式会社コムニタス

コラム

学校はこの大切なことを教えてくれない

2015年8月31日

テーマ:雑感

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

個人的な雑感です。

学校はこの大切なことを教えてくれないという記事を見ました。
私はこの記事に共感します。
「この大切なこと」というのは「売ること」です。
私は必修の授業の中で、毎年、自己アピールの重要性を説きます。
かなり早い段階から自己アピールを作っておくように言っています。
自己アピールの内容は、また別の機会に述べたいと思いますが、
その基本理念は、自分を売りに出すことです。大学院や編入の場合は、
自分を売りに出して、買ってもらったところに学費を払うというところが切ないですが、
そこは将来への投資と割り切ってもらって、自分を売りに出すための戦略を練ることは
非常に重要なことです。

この国では大学までの教育で、そういったことを教えてくれる機関はありません。
入試や入社試験で、ある日突然人生初のパフォーマンスを要求されるということが
少なくありません。

少し記事を引用させていただきます。

    たとえば、「日本には起業が少ない、起業に関する授業を高校のカリキュラムに入れるべきだ!」
    と言ったら、おそらく、日本では理解されないだろう。日本をカネの亡者ばかりにするつもりか!
    という反論が今にも聞こえてきそうだ。

これはむしろ研究業界にこそ適用されると思います。
もちろん、何でもお金に換算することはできませんし、それをすることをよしとするわけではありませんが、
そういったことをする人も必要なのではないかと思います。
よく、「○○の分野は金にならない」と言われます。私の仏教学などその典型の一つかもしれません。
しかし、本当にその分野に惚れ込んで、自信を持って、後継を作ろうとするならば、
「金にならないことはない」くらいは考えついてもいいのではないかと思います。
そうでなくとも文系は危機です。生き残っていくには組織の再編ではなく、
いかに自分たちの惚れ込んだ分野を社会に売り出すか、ではないかと思うのです。


     かつてのように、「つくる人」と「売る人」は分離されていない。
     現代ではすべての仕事において、あるいは生きていくことにおいて、「売ること」は必須
     のスキルである。また、「売る」ということは、誰かの役に立って、その対価をいただくための
     スキルであって、卑賤なものではない。
     だから、若いうちに、生き抜いていくために、「売る」ことを教えるのだ。

私も、「つくる人」と「売る人」は分離した方が良いと考えています。
例えば、この国に限ったことではないと思いますが、研究業績をあげた人を、なんとか部長など、
重職にしてしまう傾向があります。すぐれた研究者は、もっと研究をすべきであって、
業績をあげた人に対するご褒美は、自由であって、より大きな拘束ではないはずなのです。

ものを売るスキルは、向き不向きがあるので、全員が習得すべきとは考えていませんが、
せめて大学でそれを教えてくれると、ヘタな組織再編よりもはるかに大きな生産性が
生まれると信じています。いつも言っていることですが、大学の先生は、自分の分野を
ネガティブに伝えることだけはやめてほしいものです。
自分の人生をかけるほど惚れ込んだ分野を、熱っぽく、学生に伝えて、その上で、この
分野はこうすれば売れるというアイディアを学生に伝えてもらえると、よりよい方向性が
見えるのではないかと思います。



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