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コラム

性的被害者に対する誹謗中傷 ~二次被害に苦しむ女性たち~

少し前に韓国の女性DJがライブイベント中に胸を触られるなどし
イベント主催者側が訴訟を起こした事件がありましたが
この事件に関してSNS上では露出度の高かった女性の服装について指摘し
自業自得だというような批難や批判がありました。

似たような事例において以前から言われてますように
SNSでの誹謗中傷、そして女性に対する不当な攻撃が繰り返されています。

まずいかなる理由や事情があったにせよ
本人の承諾なく勝手に他者の身体(胸)に触れる行為は禁止です。

その第一前提があった上で考えたいのですが
確かにSNSで指摘されるように、服装も然り
軽率な行動(刺激するような格好で人に近づくといった行為)は控えるべきで
自己防衛も必要だという考えも一理あると思います。

もちろんだからといって誹謗中傷が許されるわけではなく
このような男性的な考え方に対しても賛否両論あるわけですが
問題は被害者がどうして攻撃を受けなければならないのか?といった点ではないでしょうか?

これも繰り返し言われてますように
賛否両論云々の前に、女性がどのような服装だったかは一切関係ありません。

露出度に関係なく、どのような服装をしていても触る人は触りますし
そもそも触って良いわけではありません。
例え全裸であっても同じではないでしょうか?

ストリップ劇場でも演者が裸だから触っても良いのでしょうか?

もちろん服装による影響はありますが
服装や露出度は議論の争点にはならないということです。

視野を広げてこの問題を捉えてみるとわかると思うのですが
今回の件がライブイベント中の出来事であったということで
もしこれが他の場所、公共の場での出来事だったらどうでしょうか?

わかりやすく言いますと
例えば電車内の出来事だったら単なる痴漢行為でしかありません。

痴漢が許されないことは一般認識としてあると思いますし
実際今回の件で被害者の非を唱えた人でも痴漢は許せないはずです。
(それでも同じく批難する人はいると思いますが)

それなのにライブイベントなら同じ行為が許されるのでしょうか?
ライブ会場での出来事なら触っても問題ないとなりますか?

私は先程考え方として一理あるという話はしましたが
これはそのとおりだと同調しているのではなく
服装を理由に被害者を批難することは私個人としては全く同意できません。

このような被害者に対する誹謗中傷によって
一般女性でも被害にあった際に声を上げられなくなると言われてますように
まずは男性的な考え方を改めていくことではないでしょうか?
(だから日本はいつまでもジェンダー意識の低さを言われるのです)

TPOはあるというものの
人がどのような服装であったとしても個人の自由であり、権利です。

その権利を脅かすのはハラスメントであるということをしっかり認識し
服装による誹謗中傷、そして被害者の二次被害といった事態を招かないように
今回の事件を機に心して向き合っていきたいものです。

この記事を書いたプロ

宮本章太郎

心理カウンセリングのプロ

宮本章太郎(京都カウンセリングラウンジ)

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