コンビーズのご近所さんトクトク制度  家が会社に近いほど“おトク” 手厚い住宅手当、その狙いとは? 

庄司英尚

庄司英尚

テーマ:ユニーク制度・社内制度

社会保険労務士の庄司英尚です。

コンビーズ 住宅手当 ご近所さんトクトク制度

大阪のコンビーズという社員15人の会社がおもしろい
制度を導入していて、それがメディアに取り上げられ
ましたのでご紹介します。

それは会社の近所に住めば住むほど住宅手当が
手厚くなるというものです。

サイバーエージェントの3駅手当に似ていると思いますが
このような制度は、従業員にとって嬉しいはずです。

この会社は記事を読むと残業は少ないらしいので
ちょっと見方が変わります。
ワークライフバランスとの関連にもつながってくると
思う通勤時間や住居の場所ですが、いろいろ考えるきっかけ
になるとよいと思います。

さてこのような制度があれば自宅通勤の人もこれを
きっかけに1人暮らしをしてみるかと
いうことにもなりますし、何より私が思うのは、離職する人が
少なくなるというには大きなメリットです。(この会社がどうか
は知りませんが一般的にそういう傾向にあります)

しかしながら平等という観点からすると疑問も残ります。
もともと実家がそこにあってエリア内に住んでいる人は、
どうするとか? 対象にならない人からはやはり不満が
出るのは確かです。

今回のような小さな会社がいろいろ新しいことに
チャレンジすることは理想的なので、その都度問題点を
修正していけばいいと思います。



9月8日 産経新聞

家が会社に近いほど“おトク” 手厚い住宅手当、その狙いとは?

サラリーマンなら誰でも避けたい“通勤地獄”。しかし、そうはいっても、都心に住めば住居費がかかる…。そろばんを弾けば、苦痛を我慢するのが現実だ。「会社の近くに住めたら」なんて夢…と、あきらめるのは早いかも。そんな夢をかなえてくれる会社が大阪市にある。インターネットを使ったマーケティングを手がけるコンビーズが導入している「ご近所さんトクトク制度」。自宅が会社に近いほど住宅手当が厚いという、なんともありがたい制度なのだ。

 「通勤時間が片道1時間とすると、月20日出勤すれば40時間にもなる。これだけの時間を無駄にするよりは、その時間を有効に使ったほうがはるかにまし」と、平井武社長は制度のねらいを話す。平成19年12月に導入した。

 さて、いったいどんな制度なのだろう。

 同社の本社は大阪市北区堂島浜。まさに都心のまっただ中。本社と自宅の直線距離が2キロ以内なら3万円、2キロを超えて3キロ以内なら2万円、3キロを超えて4キロ以内なら1万円の住宅手当が毎月支給される。

 ちなみに本社から2キロ以内だと北浜や中津、福島など、4キロ以内では心斎橋や京橋あたりまで含まれ、意外と広範囲にわたる。

通勤時間の短縮で、退社後に余裕の本選び

 15人の社員のうち、現在7人がこの制度を利用。入社4年目でウェブデザイン制作を担当する山川朝美さん(26)はその1人で、入社の際、人事担当者から制度の説明を受け、会社から徒歩30分、福島区内のマンションを探した。

 山川さんは「3万円コース」。「歩く時間は長いのですが、途中からずっと地下道で来られるので、雨の日でも通勤は楽ですね」と話す。都心部ならではの通勤事情だ。

 山川さんの勤務時間は、通常午前10時から午後7時まで。仕事後の楽しみは近くの書店での本選びだ。仕事柄、コンピューターやデザインに関する本を探すことが多いが、自宅が近いので十分に時間をかけられるという。

 「自宅に戻ったら掃除、洗濯、炊事…。日常のこともきちんとしたいし、仕事と両立させたい。それには少しでも時間がほしい。会社から近くに住めることはありがたい」と話す。

 インターネット関連企業は長時間の残業が当たり前というイメージがある。この制度の導入も、そうした事情からなのかと思ったら、理由は別のところにあった。

 同社では午後10時以降も残業する人はほとんどいない。社員1人あたりの月平均残業時間は多いときでも30時間程度という。業界内でも少ない方だ。

「仕事も自分の時間も大切に」と平井社長

 社員は全部で15人の小所帯。平井社長も社員と同じ部屋で一緒に仕事をするため、普段からお互いにどんな仕事をしているのかがわかる。仕事が多いときは、自然とお互いに手伝う習慣になっている。

 デザイン制作などは創造性が求められるだけに、時間をかけたからといって、必ずしもいいものができるわけではない。「ご近所さんトクトク制度は、仕事と自分の時間とのバランスを考えた上でのこと」(平井社長)と話す。

 これが制度導入のねらいだった。短縮した通勤時間を、すべて仕事につぎこんでもらおうというわけではないのだ。

 同社には月に1回、無作為で選ばれた4人が一緒に昼食をとる「ランチDEデート」という試みもある。社内のコミュニケーションの活性化がねらいで、仕事のことに限らず、プライベートなことも含め、気兼ねせずに話せる雰囲気づくりに一役買っている。

 この試みも含め、「あくまで社員1人1人の個性を最大限に生かし、思う存分仕事をしてもらうためのもの。ワークライフバランスのために、少しでもよい職場環境作りに取り組んでいきたい。それが私の仕事です」と平井社長は話す。

◇会社データ◇

本社=大阪市北区堂島浜1丁目4-19 マニュライフプレイス堂島ビル5F

設立=平成14年3月

事業内容=メール配信サービスなどインターネットを使ったマーケティング支援

従業員=15人(平成24年7月末現在)

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庄司英尚
専門家

庄司英尚(社会保険労務士)

株式会社アイウェーブ(アイウェーブ社労士事務所 併設)

プロフェッショナル集団として学び続け、サービス業であるということを忘れず、何事にも全力で取り組みお客様の悩みを解決し、最終的には業績アップに貢献できるよう日々努力します。

庄司英尚プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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