国民年金 第3号被保険者の取得漏れ問題の行方  2年分納付で全額納付扱いの疑問 

庄司英尚

庄司英尚

テーマ:社会保険(健康保険・厚生年金)

第3号被保険者 全額納付 取得漏れ 国民年金
日本年金機構は、サラリーマンの夫(妻)が退職し、会社を辞めてから、国民年金に切り替え手続きをしていない専業主婦(夫)が、「数十万人以上に上る可能性がある」とのことでしたが、数十万人とはすごい数字ですがこのあいまいさにもびっくりです。

これは少し前のニュースですが、大問題にもかかわらず、あまり話題にはなりませんでした。

 本来なら国民年金(現行月15,100円)を納めていないため、その分の年金が減ったり、無年金になったりするところですが、厚生労働省は、1月から、直近2年分だけ全額保険料を納めれば、それ以前の期間は保険料を支払っていたとみなす救済策を実施するそうです。

ほんとうにそんな不公平なことを普通に行うようでは、今まで正しく手続して納付してきたのがバカらしくなってこのような年金制度はさらに信頼されなくなります。

そもそもこの国民年金第3号被保険者の制度は、いつできたのか?それは遡ること、20数年前です。第3号被保険者制度の始まりは正確には昭和61年4月からになりますが、時代も変化し、働き方も変化したなかでそろそろ第3号被保険者制度は、見直しまたは廃止の時期にきているのではないでしょうか?(そういわれて10年くらい?)

今回の動きはそのための布石とプロはみているでしょうし、私もそのように思います。

しかしながら3号制度を存続させようと強く働きかけをしている人たちもいますし、選挙に不利になるのでこれまで手をつけられなかったことに着手できるかといえばそれは難しいです。

時代にあわなくなっているとはわかっていても先送りしてきたわけです。

それでは一気に3号制度を廃止しようとしたらどうなるか?もちろん健康保険の扶養制度とリンクしているので簡単ではありません。不景気な時期にはちょっと厳しいということも理解できます。

しかし実行すれば国民年金の保険料収入は増えます。公平感は保たれますが、現在3号の人たちにはどう説明するかの落としどころも必要です。

この先どうなるのか? について私はまったく予測できませんが、私は経営者側の視点を大切にこの状況をみつめていきたいと思います。3号の制度がパートタイマーの活性化を妨げている要因の1つということを経営者から話として聞いたことも少し前にはありました(今は仕事自体が少なめ問題にならない)し、実際にもっと現場に入って現在3号のヒトとそうでないヒトの意見をそれぞれ聞いてみたいと思います。

気がついたら私の周りには3号関係のヒトが4,5人いましたので、まずはそのあたりと意見交換でもしたいと思います。


本日もコラムを読んでいただきありがとうございました

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 株式会社アイウェーブ
 庄司社会保険労務士事務所
 代表取締役/所長 
 庄 司 英 尚(社会保険労務士) 

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庄司英尚
専門家

庄司英尚(社会保険労務士)

株式会社アイウェーブ(アイウェーブ社労士事務所 併設)

プロフェッショナル集団として学び続け、サービス業であるということを忘れず、何事にも全力で取り組みお客様の悩みを解決し、最終的には業績アップに貢献できるよう日々努力します。

庄司英尚プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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