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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

コラム

マナーうんちく話76≪お里が知れる≫

2011年5月11日 公開 / 2012年4月19日更新

テーマ:日常生活におけるマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

マナーうんちく話76《お里が知れる》

食事のマナー1、「その人を知るには、食事を共にすることをお勧めします」

食事を共にすれば、その人の「お里が知れる」とよく言われます。
この言葉の裏には、「育ての親はどんな人か」「どんな家庭環境で育ったのか」といったような、育ててくれた親や家庭を直接さす場合と、本人自身の、良からぬ癖などを指す場合があります。「血は争えぬ」と同義語ですね。

現在、地球上には193の国が存在しますが、それぞれの国には、それぞれの宗教があり、それぞれの価値観があります。そしてその価値観が最も表面にでるのは「食べる」という行為ではないでしょうか?
後で詳しく触れる予定ですが、世界中には色々な食べ方があります。日本は「箸」で食べますが、国によっては「手」で食べる所もあります。「箸食」も「手食」も元をただせば宗教的な要因が大です。

また、「感謝の言葉を発して食べる国」もありますし、「神様にお祈りして食べる国」もあります。豚肉や牛肉を食べることを禁じている宗教もあります。
ワイワイガヤガヤと楽しくにぎやかに食べる人もいれば、無口で食べる人もいます。
何でも残さずきれいに食べる人もいれば、好き嫌いの激しい人もいます。

「食べるという行為」は本当に、その人の価値観や人となりが理解できます。
食べることは、性欲、睡眠欲と共に、人間の3大欲求だということはご存知の通りですが、もっともっと大きな意味があるようですね。
つまり、食べるという行為には人間性が露出するので、人物判定にはもってこいです。

食事を共にすることは、「その人のことをもっと理解したい」「その人ともっと仲良くなりたい」という意味があります。
戦争が続いた中世のヨーロッパでも、争いを止めて仲良くなるために食事を共にしました。今まで戦争をしていた者同士が、共に食卓を囲むわけですから、油断できません。そこで、それなりのルールを決めました。例えば食事中は、空いている手は相手に見えるようにテーブルの上に置いておくとか、ワインは、もてなしをする人が最初に味見をするとかです。
これが洋食のマナーのルーツです。

日本でも黒船がやってきて、鎖国を解き、アメリカと友好条約を結ぶ時には、会席料理で黒船軍団を接待し、其の後は、黒船軍団から黒船内でフランス料理の接待を受けています。
共に、食事を介して、相手のことを理解し、友好を深めました。
また現在でも、結婚する際に、「結納」を交わし、その後、食事を共にします。
この食事により、相手方がどんな人か良く理解できるし、さらに仲良くなります。

すなわち食事を共にすることは、その人の価値観や人となりを理解するとともに、その人と、より仲良くなるわけですね。さらに食事を共にすることにより、「和する」事も可能です。夫婦や恋人が喧嘩しても、美味しい物を一緒に食べれば自然に仲直りできます。

加えて食べることは、「身体を創る」事でもあります。
生まれたばかりの赤ちゃんは3㎏位ですが、毎日毎日食べることにより、20年後には50-70㎏位の大人になりますね。古今東西普遍的なことです。

問題は、何を、どのように食べ、どんな人間に創り上げていくかです。

日本は今大変豊かな国になり、食料自給率は先進諸国の中でも最下位の、約40%しかありませんが、世界一贅沢な食生活を謳歌しています。食の安心・安全もトップクラスでしょう。栄養学や食品学も最先端をいっていると思います。
食に関する産業も極度に発達し、今や食は大きな娯楽性を帯びています。

しかし食に関して、日本は多くの矛盾があります。
私は余りにも多すぎると思っています。
今までお話ししてきたことを纏めれば、「食べることは生きることです」。
ここに沢山の矛盾があれば、決してハッピーにはなれないと思います。

今まで、このコラムで多彩なマナーに触れてきました。
しかし、ホテルで「フレンチレストラン」「バンケット」「ブライダル」の仕事を通じ、33年間「食」に携わってきた者として、「本来あるべき姿のマナー」とは、モノを食する人が、共に食卓を囲み、いかに友好を深めながら、食事を楽しむかが、その原点になると思っています。

そこで、これから「食べる」ことについて色々、お話を進めて参りたいと考えております。
今までと重複することも多々あると思いますが、マナーの本には書かれてないこと等も、うんちくを出来る限り交えて解説していきます。

主に、「楽しい食卓」「賢い食事」についてのお話しを予定しています。
自分磨き、指導的な立場にある人、食育や教育に携わっている人、子育て孫育てに携わっている人、料飲食業に携わっている人等などに、とてもお役に立つと思います。
そして皆様も、ご自身の食生活を今一度見直されてみては如何でしょうか?

この記事を書いたプロ

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