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安部元隆プロは大分朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

股関節の鼠径部痛、つまりを解消する90/90股関節ストレッチ(実践編)

安部元隆

安部元隆

テーマ:股関節痛



こんにちは、GENRYUです(^^)

前回のコラムでは、90/90股関節ストレッチについて
どんな症状や疾患に適応され、その効果はどういったものがあるのか、
ストレッチをする際の注意点など概論をまとめました。
まだチェックされていない方は、前回のコラムからご覧ください。
今回は、その具体的な90/90股関節ストレッチの方法を医学的知見と運動科学の観点から
詳細に調査し、ステップごとに解説します。
このストレッチは股関節の柔軟性と可動域を向上させる効果があり、
特に腸腰筋、内転筋、外旋筋、ハムストリングス、股関節包に作用します。
これから初心者から段階的に行える具体的な方法、姿勢のポイント、注意点を説明します。


1. 90/90股関節ストレッチの概要
90/90股関節ストレッチは、座った姿勢で両脚を90度の角度に配置し、
股関節の内旋・外旋、屈曲・伸展をバランスよく伸ばすエクササイズです。
フロントレッグ(前方の脚)とバックレッグ(後方の脚)を交互にストレッチし、
左右対称に股関節を調整します。


2. 具体的なストレッチ方法
「準備」
環境の設定:
硬すぎない床(ヨガマットやカーペットの上)で行いましょう。滑らない表面を選んでください。
必要に応じて、ヨガブロックやクッションを準備(膝や臀部をサポートするため)。
動きやすい服装(ストレッチ性の高いパンツやレギンス)を着用してください。
「ウォーミングアップ」
軽い股関節の動き(例: ヒップサークル(骨盤を回す)や軽いスクワット)を1〜2分程度行い、
筋肉を温めてください。
深呼吸をしてリラックスし、筋肉の緊張をほぐします。
「基本ポジション(90/90ポジション)」
開始姿勢
床に座り、左脚を体の前に配置して股関節と膝を90度に曲げる。
左太ももは地面と平行、左膝は地面に触れる(または近づける)。
左足の外側が地面に接し、足首はリラックス。
右脚を後ろに配置し、股関節と膝を90度に曲げる。
右太ももは地面と平行、右膝は地面に触れる。
右足の内側が地面に接するようにする。
この時点で、左脚が「フロントレッグ」、右脚が「バックレッグ」となり、
両脚が90/90の角度を作ります。

引用:https://www.wikihow.fitness/Do-a-90/90-Hip-Stretch
「上半身の姿勢」
背筋を伸ばし、骨盤をニュートラルまたは軽く前傾させる(骨盤を後傾させない)。
肩をリラックスさせ、胸を開く(猫背にならない)。
両手をカラダの横につき、バランスを取る。
「ストレッチの実行」
以下に、フロントレッグとバックレッグそれぞれに焦点を当てたストレッチ方法を説明します。
ステップ1: フロントレッグ側のストレッチ
「目的」
フロントレッグ側の股関節外旋筋(大臀筋、梨状筋)、内転筋(大内転筋、長内転筋)をストレッチ。
「方法」
上半身をゆっくり前に倒し、左膝(フロントレッグ)の方向に近づける(背中はまっすぐ)。
目標は、頭を膝に近づけることではなく、股関節に軽いストレッチを感じること。
左殿部(フロントレッグ側)にストレッチ感を感じるように調整。
ストレッチ中に殿部が地面から浮かないよう、骨盤を安定させる。
深呼吸をしながら30秒キープ。
吸うときはリラックス、吐くときに少しずつストレッチを深めるイメージ。
「ポイント」
膝が地面から浮く場合は、無理に押さえつけず、少し角度を緩める(例: 90度より少し広げる)。
ヨガブロックやクッションを膝の下に置き、サポートするのも有効。


ステップ2: バックレッグ側のストレッチ
「目的:」
バックレッグ側の腸腰筋、ハムストリングス、内転筋、関節包の前部をストレッチ。
「方法」
上半身を後ろに起こし、右膝(バックレッグ)方向に軽く体を傾ける。
背中はまっすぐ、骨盤を地面に安定させる。
右股関節の前面(腸腰筋)や内側(内転筋)にストレッチ感を感じる。
必要に応じて、右膝を軽く地面から浮かせたり、骨盤を微調整する。
深呼吸をしながら30秒キープ。
「ポイント」
バックレッグ側で過度な圧迫感を感じる場合は、後ろに倒れる角度を小さくしてください。
腰が反りすぎないよう、腹筋を軽く引き締めて姿勢を安定させる。

ステップ3: 左右入れ替え
左右の脚を入れ替え、左脚をフロントレッグ、右脚をバックレッグにして同様の手順を繰り返す。
左右差がある場合(例: 右側が硬い)、硬い側を少し長めに(例: 30秒)キープする。

応用(動きを加えたストレッチ)
ダイナミックストレッチ:
フロントレッグとバックレッグのストレッチを交互に繰り返し、5-10回動的に動かす。
例: フロントレッグ側に5秒倒し、次にバックレッグ側に5秒倒す。
動作中に股関節の可動域が徐々に広がる感覚を感じる。

引用:https://jackhanrahanfitness.com/best-hip-mobility-exercise-period/

回転運動
90/90ポジションから、上半身を左右に軽く回転させ、股関節の内旋・外旋を強調。
フロントレッグ側に回転する際は外旋が、バックレッグ側に回転する際は内旋が強調される。
各方向を5-10秒キープし、3-5回繰り返す。

引用:https://www.wikihow.fitness/Do-a-90/90-Hip-Stretch

終了とリカバリー
ストレッチ後は、股関節を軽く動かして血流を促してください(例: その場で軽く歩く、股関節を回す)。
水分補給を行い、筋肉のリラックスを促します。


3. ストレッチの頻度と時間
頻度: 1日2-3回(朝、夕、運動前後など)。
時間: 各ポジション(フロントレッグ、バックレッグ)を30秒キープ、左右で1セット2-3分程度。
継続期間: 4-6週間継続することで、柔軟性や可動域の改善が顕著になる(Clin Biomech, 2019)。


4. 実施時のポイントと注意点
「ポイント」
・姿勢の維持
 背中をまっすぐに保ち、猫背や過度な腰の反りを避けてください。
 骨盤を地面に安定させ、臀部が浮かないようにします(浮く場合はヨガブロックでサポート)。
・呼吸
 深呼吸を意識し、吸うときにリラックス、吐くときにストレッチを深める。
・段階的なアプローチ:
 初心者は膝が地面につかなくてもOK。90度にこだわらず、現在の柔軟性に合わせて角度を調整。
 慣れてきたら、膝を地面に近づけたり、上半身をさらに前に倒すことでストレッチを深める。
・バランスの確保:
 両手で地面を支え、バランスが崩れないようにする。片手で膝を軽く押さえても良い。
・注意点
 痛みの管理
 軽いストレッチ感は正常だが、鋭い痛みや関節の「引っかかり」を感じたら即停止。
 痛みがある側は、ストレッチの範囲を狭め(例: 膝を地面から浮かせる)、徐々に慣らす。
 無理のない範囲
 股関節や膝、腰に既存の怪我がある場合は、無理をせず医師や理学療法士に相談。
 急性期の痛み(例: 最近の怪我)がある場合は、ストレッチを控える。
・姿勢の崩れ
 骨盤が後傾(丸まる)したり、腰が過剰に反ったりしないよう注意。
 腹筋を軽く引き締め、背筋を伸ばす意識を持つ。
・個別調整
 柔軟性や筋力に左右差がある場合、硬い側を重点的に行うが、過度に負担をかけない。


5. 医学的知見に基づく補足
・効果の根拠
 90/90ストレッチは、股関節の内旋・外旋可動域を15-20%向上させ、筋緊張を減少させる
(J Orthop Res, 2020)。
 静的ストレッチが筋紡錘とゴルジ腱器官の神経反射を調整し、筋肉の柔軟性を高める
(J Appl Physiol, 2017)。
・対象組織
 腸腰筋、内転筋、外旋筋、ハムストリングス、大臀筋、股関節包、
 関連神経(坐骨神経、閉鎖神経)に作用。
・適用例
 鼠径部痛、股関節硬直、坐骨神経痛、下背部痛、動作パフォーマンスの向上に効果的
 (Phys Ther Sport, 2019)。


6. 初心者向けのアレンジ
膝の下にクッションを敷く
膝が地面につかない場合、クッションやヨガブロックを膝の下に置く。
角度の調整
90度にこだわらず、膝を少し広げて(例: 100度)ストレッチを軽くする。
壁を使ったサポート
壁に背中を軽くつけて姿勢を安定させ、骨盤の位置をキープ。


90/90股関節ストレッチいかがだったでしょうか?
このストレッチは、股関節の柔軟性向上、鼠径部痛や股関節硬直の改善、動作パフォーマンスの
向上に効果的です。医学的根拠に基づき、初心者から段階的に進めることで、
安全かつ効果的に実施できますので、無理せず取り組んでみてくださいね(๑•̀ㅁ•́๑)✧
それではまた、次回のコラムでお会いしましょう(๑•̀ㅁ•́๑)✧

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安部元隆
専門家

安部元隆(理学療法士)

GENRYU式 綜合整体

科学的根拠に基づいた知見と臨床経験から得られた知見を組合せ「根本原因を探し、戻りが少ない治療法」『GENRYUメソッド』を提供しています。問題点をキチンと細分化して捉え、1つ1つその問題を解決します。

安部元隆プロは大分朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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