背中に手が回らない症状を改善する「棘下筋ストレッチ」
こんにちは、GENRYUです(^^)
前回のコラムでは、なぜ「結帯動作」が出来なくなってしまうのか?
こちらの制限因子についてまとめました。
まだご覧頂いていない方は、先に前回のコラムをご覧ください。
今回は結帯動作を改善するための具体的な施策についてお伝えしていきます。
では、早速やっていきましょう。
「今回のターゲット」
肩を正常に動かすためには、下図のように肩甲骨関節窩(上腕骨との関節面)の
中心で上腕骨を動かす必要があります。
「結帯動作」を制限させる要因の一つである筋肉の問題、
とくに「棘下筋」「小円筋」に短縮が生じて固くなってしまうと、
肩甲骨関節窩での中心軸が「前上方」にズレてしまい、
それによって肩の動きに制限が出てしまいます。
この「棘下筋(きょくかきん)」は、肩甲骨と上腕骨をつなぐ筋肉で、
肩の安定性を高める役割があります。
肩関節の外旋(外ねじり)や水平伸展の動きに関与しており、野球などの投球動作時に
肩が抜けないようにする働きもあります
この筋肉は、手を外に開く動作や肩を挙げて背後に腕を引く動作などでよく働きます。
同様に「小円筋(しょうえんきん)」も肩甲骨と上腕骨をつなぐ筋肉で、
肩関節の外旋(腕を外向きにひねる)運動に作用します。
また、肩の安定性を保つ「回旋筋腱板(ローテーターカフ)」を構成する筋肉のひとつです。
「小円筋」の働きは、肩関節の外旋・内転、肩甲上腕関節の安定化、
肩関節の外旋運動時に「後方関節包」の挟み込みを防ぐためによく働きます。
「棘下筋」「小円筋」に対するアプローチ
1.「棘下筋」
「棘下筋」は「上部線維」と「下部線維」に分かれます。
「棘下筋上部線維」
①肘を伸ばし腕をカラダの横に置きます。
②そこから肩を内ねじりしていきます。
③痛気持ち良い程度までねじったら、そこで30秒キープします。
④これを3セット行います。
「棘下筋下部線維」
①肩を後ろに30°引いていきます(肩伸展30°)
②そこから肩を内ねじりしていきます(肩内旋)
③痛気持ち良い程度までねじったら、そこで30秒キープします。
④これを3セット行います。
2.「小円筋」
「小円筋」は「上部線維」と「下部線維」に分けられます。
「小円筋上部線維」
①肩を真上に60°曲げていきます(肩屈曲60°)
②そこから肩を内ねじりしていきます(肩内旋)
③痛気持ち良い程度までねじったら、そこで30秒キープします。
④これを3セット行います。
「小円筋下部線維」
小円筋の下部線維は屈曲角度(肩を挙上していく角度)に応じて伸張していきますので、
できる限り、肩を挙上していきましょう。
①肩をできる限り挙上していく(肩屈曲)
②そこから肩を内ねじりしていきます(肩内旋)
③痛気持ち良い程度までねじったら、そこで30秒キープします。
④これを3セット行います。
このように「棘下筋」「小円筋」にそれぞれ別々に
特徴を踏まえながらストレッチを行って頂けると、
少しずつ固まって伸びにくくなり、それによってズレてしまっていた
肩関節運動中心軸が少しずつ前に戻っていきますので、
今回ご紹介したストレッチを継続してくださいね(๑•̀ㅁ•́๑)✧
それではまた、次回のコラムでお会いしましょう(*^^*)