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岸井謙児

カウンセリング歴35年、経験と信頼のカウンセリングのプロ

岸井謙児(きしいけんじ) / 臨床心理士

カウンセリング・オフィス岸井

コラム

「LGBT」とか「性別違和」と言う言葉をご存知ですか? 

「LGBT」とか「性別違和」という単語を御存知ですか?もうだいぶ広がって来てご存知の方も増えてきたと思います。念のために説明すると、LGBTとは、L・・・レズビアン(女性同性愛者)、G・・・ゲイ(男性同性愛者)、B・・・バイセクシュアル(両性愛者)、T・・・トランスジェンダー(こころと身体が一致しない人)を表す言葉です。「性別違和」とはLGBTの中でTの「トランスジェンダー」を指す言葉です。それ以外のLGBについては、恋愛や性愛の対象に関する内容であり、必ずしも本人が自分自身の性に違和感を感じているとは限りません。

考えてみれば私たちはオギャーとこの世に生まれた瞬間、あるいはそれ以前にも透視画像などでみた外性器の形によって「男の子ですよ」「女の子ですよ」と言われます。そしてそういわれた瞬間から、名前を初めとして、産着や肌着、おもちゃや服装まで男の子なら「男の子らしいもの」、女の子なら「女の子らしいもの」を周囲の大人が準備をするわけです。

つまり本人の自覚とは関係なく、外性器によって「男の文化」「女の文化」が用意され、そこに浸っているうちに「自分は男の子だ」「自分は女の子だ」という自覚が芽生えてくるわけです。ですから極端な話、おちんちんがあっても「あなたは女の子だ」と言い続けて女の子の文化にどっぷり疲らせれば「自分は女の子なんだ」という自覚を持ってしまうわけです。

つまり「おとこの」「おんなのこ」という自覚やアイデンティティは、あくまでも社会が外性器に合わせて用意した文化的体系と言うか文化的制度だということもできます。それだけに「自分は男子だと言われて来たけれど、実は女の子ではないか」と疑い始めた時の本人の驚きや苦しみや罪悪感や社会からの逸脱感や孤立感は半端じゃないでしょうね。だって、社会一般から見れば少数派の彼らについて「それはおかしい」のであり「そんなこと言う人はおかしい人だ」と言うことになってしまいますから。

トランスジェンダーと言われる「心と身体の一致しない」場合を今の精神医学では「疾患の一種」とみなして、直さなければいけない状態、つまり「治療の対象」だとしています。LGBという「恋愛や性愛の対象」に関する場合も以前は「異常」とされて「治療の対象」とされていました。しかし時代が進むにつれ、「一つの生き方である」という考え方が受け入れられてきて、疾患ではないと見なされるようになりました。きっとトランスジェンダー=性別違和の場合も将来的には社会に一つのあり方として受け入れられる時が来るでしょうね。

当事者ではなく、社会の方が変わらなければいけない時代が、もうそこまで来ているのです。

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