「失恋休暇」を制度化した理由 美容院経営のチカラコーポレーション
Q 先日、緊急の仕事の依頼があって、その日年次有給休暇を
取得していた社員に出勤できないかお願いしたところ、嫌々ながらも
何とか理解してくれて、引き受けてくれたので始業時刻から少し出勤が
遅れはしましたが、2時間だけ働いてそのまま帰りました。
このような場合の年次有給休暇とその日支払う賃金は
どのように取り扱うのがいいでしょうか。
A 原則として、その日に取得する予定だった年次有給休暇は
取り消されて、出勤日となり、賃金は実働した労働時間分だけ
を支払うことになります。
しかしながら、本人が月給制の方だと、2時間以外の不就労部分
について控除されてしまうのでせっかく年次有給休暇をとっていた
のに減額されてしまうのは納得がいかないところです。
ここからは法律上の決まりはないので、解決の参考にする程度にして
いただきたいのですが、会社の命令で仕方なく年次有給休暇を
取得した日に出勤したのだから、2時間分はまず賃金を支払って
その不就労時間の6時間分に関してその60%を休業手当として
支払い、就労部分と合算して支払うというのも1つの方法です。
年次有給休暇も減らないので会社側からは本人にいい対応をして
あげていると思いがちですが、従業員の視点からすれば、
会社の命令なんだから1日分をまるまる支払ってほしいというのは
本音でしょう。
そもそも年次有給休暇をとっている人に当日に出勤のお願いを
するということがあってはならないのですが、中小企業では
まれにそういうケースに遭遇したりするのでその際には円満に
納得できるルールを作成しておくようにしたいところです。