パワハラ相談が急増=10年前の約5倍に 逆パワハラも深刻な現場の課題
たかの友梨ビューティークリニックの対応から
学ぶことは、たくさんあります。
前回こちらのコラムにも簡単にとりあげましたが
かなりおかしい労務管理の実態で今後どうなるのかなと
思っていましたが大きな事件になってしまいました。
時事通信より美容サロン大手のたかの由梨ビューティクリニックで残業代を勝手に減額したということで、是正勧告を受けました。詳細は、記事からでは、わかりにくいですが、おかしなことをやっています。こういう報道が、全国に広がる可能性もありますので、早めに改善してほしいところです。以下 引用 美容サロン「たかの友梨ビューティクリニック」の仙台店が、エステティシャンらの残業代を勝手に減額したなどとして、仙台労働...
「たかの友梨」に是正勧告=仙台店、残業代勝手に減額―労基署
でもそんなことをしたら、こういう結果になることが
わかっているはずです。どちらにしても会社側に
とっては厳しいもので、不当労働行為の問題は
かなり厄介ですし、ブランドイメージに影響が・・・。
どんどん暴露話が出てきて、ちょっと同情してしまう
ようなところがあります。
朝日新聞の記事によれば、
「たかの友梨ビューティクリニック」を経営する「不二ビューティ」(東京)の従業員が加入するブラック企業対策ユニオンは28日、同社の高野友梨社長(66)から、組合活動をしていることを理由にパワーハラスメントを受けたとして、宮城県労働委員会に不当労働行為の救済を申し立てた。
不当労働行為
不当労働行為救済制度は、憲法で保障された団結権等の実効性を確保するために、労働組合法に定められている制度です。労働組合法第7条では、使用者の労働組合や労働者に対する次のような行為を「不当労働行為」として禁止しています。
〔不当労働行為として禁止される行為〕
(1) 組合員であることを理由とする解雇その他の不利益取扱いの禁止(第1号)
イ 労働者が、
・ 労働組合の組合員であること、
・ 労働組合に加入しようとしたこと、
・ 労働組合を結成しようとしたこと、
・ 労働組合の正当な行為をしたこと、
を理由に、労働者を解雇したり、その他の不利益な取扱いをすること。
ロ 労働者が労働組合に加入せず、又は労働組合から脱退することを雇用条件とすること(いわゆる黄犬契約)。
(2) 正当な理由のない団体交渉の拒否の禁止 (第2号)
使用者が、雇用する労働者の代表者と団体交渉をすることを、正当な理由なく拒むこと。
※ 使用者が形式的に団体交渉に応じても、実質的に誠実な交渉を行わないこと (「不誠実団交」)も、これに含まれます。
(3) 労働組合の運営等に対する支配介入及び経費援助の禁止 (第3号)
イ 労働者が労働組合を結成し、又は運営することを支配し、又はこれに介入すること。
ロ 労働組合の運営のための経費の支払いにつき経理上の援助を与えること。
(4) 労働委員会への申立て等を理由とする不利益取扱いの禁止 (第4号)
労働者が労働委員会に対し、不当労働行為の申立てをし、若しくは中央労働委員会に対し再審査の申立てをしたこと、又は労働委員会がこれらの申立てに関し調査若しくは審問をし、若しくは労働争議の調整をする場合に労働者が証拠を提示し、若しくは発言したことを理由として労働者を解雇し、その他の不利益な取扱いをすること。
同ユニオンや弁護士によると、ユニオン側は今月22日、同社の仙台店に対し、仙台労働基準監督署が残業代の減額などの是正勧告をしたことについて会見する予定だった。そのことを知った高野社長は21日に仙台市を訪れ、仙台店の従業員15人や店長らを飲食店に集め、約2時間半にわたり持論を展開したという。
同ユニオンが公開した当日の高野社長の言葉を録音したデータによると、高野社長は席上、組合に入っている女性を名指しして、「間違っているとはいわないけれども、この業界の実態をわかったときに、どうなんだろうか」と組合活動を非難した。さらに「労働基準法にぴったりそろったら、(会社は)絶対成り立たない」「つぶれるよ、うち。それで困らない?」などと問いただした。
ほかの従業員にも「組合に入られた? 正直に言って」と組合員であるかどうかを確かめようとした。
また、高野社長の名前で全国の店舗に対しファクスした文書を、店長に読み上げさせた。「社員数名が『ユニオン』という団体に加入し、『正義』という名を借りて、会社に待遇改善の団交を要求」「会社を誹謗(ひぼう)することは、自分のこれまで頑張ってきた道を汚すことだと私は思います」といった内容だった。
労働組合法は、労働者が労組を組織する権利を認めており、経営者には労組との団体交渉に応じる義務を課している。高野社長の言動について、28日に会見した組合員の20代の女性は「恐怖でしかなかった。ほかの組合員や従業員にも恐怖を与えているので、社長には謝罪してもらいたい」と話す。
不二ビューティの担当者は「申し立ては把握していない。不当労働行為とされるような行為はしていないと認識している」と話す。
不二ビューティは1978年に創業。エステ店「たかの友梨ビューティクリニック」を全国124店舗展開し、従業員は約1千人。2013年9月期の売上高は約160億円。
経営者があれだけのカリスマですから、業績も拡大し、グレーなところも
少しはあったとしてもそんなのを気にしないで突っ走ってきたわけですが
このままでは厳しいです。広告主であってもこのような報道は、最低限
報道しないといけません。
なんといっても録音が公開されているわけですから、それが事実とは
確認していないなどといってもあとの祭りです。
「労働基準法守っていたら会社が潰れる」とのことですが
確かに言いたい気持ちはわかるという経営者ならたくさんいるけど
恫喝するように言葉にして圧力をかけて
押さえつけようとしてもここまで進んでいると
それはダメなんです。
いろいろ頑張ってうまく押さえ込んできていたのですが、
各店舗からあまりにもひどすぎる労務管理の実態が
出てき始めています。
飲食業の私が気になっている大手3社も労働トラブルで
その後業績が悪くなって
しまっていますが、たかのさんには、きちんと立て直して
いただきたいと思います。
ちょっといいコラムがありましたのでこちらも
ぜひ読んでいただければと思います。
「たかの友梨」ビューティクリニックの事例に学ぶこと - 尾藤 克之
http://blogos.com/article/93436/
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