「髭で低評価」裁判、二審も運転士側が勝訴 大阪高裁
国に労災認定を求める訴訟が、増えていますが、
今回はNHKの番組制作会社の男性が、中国で、飲酒(一気飲み)
したあとに死亡したことを受けて監督署が、労災を認めなかったこと
に納得がいかなかったことから、提訴したということです。
この判決は、妥当ではないかと掲載されている記事を
読む限りでは思いますが、この例は特別として原則は、お客さんと
飲食して接待だからといっても飲みすぎてそのあと亡くなったと
いっても労災認定はされないといえます。
業務上災害の認定には、
業務起因性と業務遂行性が要件になります。
「業務起因性」とは、業務が原因となったということであり、
業務と傷病等の間に一定の因果関係があることをいいます。
また労働者が労働関係のもとにあった場合に起きた災害でなければならない
のですが、これを業務遂行性といいます。
今回は飲酒後泥酔してホテルでのどにつまらせて死亡したということ
ですが、宴会の目的で記事から推測するにはそこまで飲まなければいけないという
業務起因性はあったといえますし、仕事として宴会に参加している
わけですから仕事中であるともいえます。
この事件から学ぶこととしては、接待や部下との飲みなどで
お酒は強要しないことが大切です。労災認定されるような
ことになると会社の責任も問われるわけですから、注意しないと
いけません。
もちろん自己管理が重要なのはいうまでもありませんが
クライアントからのすすめだと断れないということも
ありますので、こういうニュースからちょっと気づいて
話題として広めていくことも大切なんだと思いました。
読売新聞より
飲酒は業務…死亡のNスペ取材班男性、労災認定
NHKのドキュメンタリー番組制作のために中国・広東省を訪れ、現地住民との宴会での飲酒が原因で死亡した制作会社社員の男性(当時31歳)の両親が国に労災認定を求めた訴訟で、東京地裁は19日、請求を認める判決を言い渡した。
団藤丈士裁判長は「宴会は中国当局の幹部から取材許可を得るためで、業務上の事故だった」と判断した。
NHKスペシャル取材班で照明を担当した男性は2009年4月、取材班と地元当局の幹部らが開いた宴会に参加。アルコール度数の高い酒を飲み、滞在先のホテルで吐いた物をのどに詰まらせて窒息死した。
国側は「飲酒を強要されたわけではなく、業務とは関係ない」と主張したが、判決は「取材を円滑に進めるための宴会で、業務遂行のために限界を超える量を飲酒した」と認定。遺族補償一時金などを支給しないと決めた渋谷労働基準監督署の処分を取り消した。
渋谷労働基準監督署の話「判決内容を検討し、関係機関と対応を協議する」
(引用ここまで)
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