親孝行を義務付ける会社
生保レディや生命保険会社の営業担当とは、仕事柄お会いすることが多いのが社会保険労務士という仕事の特徴ともいえます。
私はお付き合いしている人は少ないのですが、社会保険労務士の中には数十人と仕事を一緒に絡んでやっている人もいると聞いたことがあります。
もちろんまったく知り合いもいないし、交流もほとんどないという同業者もいますが、やはり困っているときには私たち専門家を頼りにしてもらえることは多いですし、企業へ入り込んでいれば、退職金の話や就業規則や退職金規程の話、それから労使トラブルの話などから、「いい人知らない?」と声をかけられることもあるので、できるだけ多くの人と交流しておくことは大事だと思っています。
生保営業の方の担当企業が困っているときに私に真っ先に声をかけてもらえるようにこちらから関連の情報発信したり、保険に加入したいなどの要望があればご紹介したりできるようにお仕事のことを知っておくことで、ギブアンドテイクの関係を築いていければと思っています。
さて生保レディに関しては、気になるニュースがありましたのでご紹介しておきます。
減少を続けていた生保レディ数も4年ぶり回復したというニュースにも裏事情があるようで、そこには企業の人材戦略が大きく変わってきているからといえます。
基本給が最初の数ヶ月だけであとは歩合という制度では安心して働くことはできませんし、研修や人材育成の視点を無視していては、やはりまずいと思います。
そのような意味で今回生保レディ数が増加したのは、企業にとっても生き残りのために、長期的な視点での雇用制度を考えて変更してきているゆえの結果だと思います。
参考になるブログとニュース(そのまま引用)を掲載しておきます。
参考ブログ http://iwave.blog73.fc2.com/blog-entry-197.html
12月16日 ZAKZAK
生命保険協会の調査で2009年度の生保レディーの数が、4年ぶりに25万人の大台を回復したことがわかった。 ご承知かと思うが、生保の外交員は戦後、戦争で夫を亡くした女性が生活していくため、国が積極採用を業界に要請したのが始まり。90年代前半には45万人近くに膨れ上がった。彼女たちの活躍で、わが国は世界に類を見ない国民皆保険が定着した。
しかし、インターネット販売や外資系生保の上陸、銀行の窓口販売など、生保商品の販売チャンネルが多様化したため、この20年で半分近くに減少していた。
いわゆる“生保のおばちゃん”は採用後の数カ月は固定給。その後は歩合給になり、契約を取れば取るほど給料は上がる仕組みで、社長の年収を超える1億円プレーヤーもいた。
家族、親戚一同や隣近所の知り合いに入ってもらうが、2年もすれば地縁人縁は先細り、平均すれば3年目で退職するケースが多いと言われる。そこでまた新たなレディーを採用。これを業界では「ターンオーバー問題」と呼んでいる。新旧入れ替わり、という意味だ。
従来型の雇用制度では、いつまで経っても定着率は上がらず、「長続きしない仕事」として魅力ある職場でなくなってしまう。不払い問題などもあって、担い手不足は業界の大きな課題のひとつになっていた。
そこで生保各社は2年前から研修や処遇を改め、ターンオーバー問題解消に着手していた。ある生保では、これまで入社後3カ月程度は固定給で給与補償していたのを1年に延長。外交員が入社間もない時期に抱える不安を払拭することにした。研修体系もITを活用して、戦力アップを図るようにしている。
「いままでは、商品概要などを教えた後は『頑張って契約取ってきて』と激励するだけでしたが、営業支援システムを導入し、客と向き合ったときのセールストークなど、実践トレーニングを増やしています」(業界関係者)
こうした人材育成の改善により退職者数は減少した。新規採用を増やしたから大台を回復したわけではないのだ。
生保には各地域に本社組織の支社があり、その下に支部-班を置く重層構造。例えば大手町支社・西大手町支部・直江班といった具合で、班は5~10人でチーム編成、一つの支部に複数の班がある。
支部長や班長は現場上がりのベテランレディーで、部下の教育や契約管理に追われる一方、レディーの採用もノルマ制になっている。シビアな職場なのである。
少子高齢化でマーケットがしぼむなか、生保はこれからどうやって生きていくのか。今までのような新旧交代のレディー採用というビジネスモデルは通じなくなっている。(引用ここまで)
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庄司社会保険労務士事務所
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