肩や肩甲骨周辺の痛み対策「上腕三頭筋のマッサージ&ストレッチ編」
こんにちは、GENRYUです(^^)
肩を挙上した時、
・肩の後面に痛みが出る
・肩の付け根の中央部分に痛みが出る
・肩甲骨の外側に痛みが出る
あなたは、こんな症状でお悩みではないでしょうか?
今回解説していくのは、このような肩の痛みに代表される
「四辺形間隙症候群(QLS)」という疾患について詳しく説明していこうと思います。
「四辺形間隙症候群(QLS)」の概要
四辺形間隙症候群(Quadrilateral Space Syndrome, QLS)は、以下の構造によって囲まれています:
上方:小円筋(teres minor)
下方:大円筋(teres major)
内側:上腕三頭筋の長頭(long head of triceps brachii)
外側:上腕骨の骨幹(humeral shaft)
この間隙を通って腋窩神経と後上腕回旋動脈が走行しており、
これらの構造が圧迫されるとQLSが発症します
主に野球やバレーボールなどの繰り返しのオーバーヘッド動作が原因とされ、
若年で活動的な患者に多く見られますが、近年では
長時間のデスクワーク&スマホ利用により増加傾向にあります。
「四辺形間隙症候群(QLS)の原因」
QLSの主な原因は以下の通りです
・神経圧迫:外傷や筋肉の過緊張、線維性帯の肥大により腋窩神経が圧迫されます。
・血管圧迫:後上腕回旋動脈が圧迫され、血流障害を引き起こします。
・解剖学的変異:肩甲下筋の異常な走行や肩関節の構造変化がリスク要因となることがあります。
・外傷:肩の打撲や手術後の合併症として発症することもあります。
「四辺形間隙症候群(QLS)の症状」
QLSの主症状は、以下の通りです。
・肩の外側の痛み
・腕や手のしびれ
・腕を挙げる際の困難
・肩の動きに伴う
さらにその症状は神経性と血管性に分けられ、以下のような現れ方をします:
<神経性症状>
・異常感覚:腕や手にしびれやチクチク感が生じます。
・筋力低下:三角筋や小円筋の筋力が低下し、腕を挙げる動作が困難になります。
・筋萎縮:長期間の神経圧迫により筋肉が萎縮します。
<血管性症状>
・虚血症状:痛みや蒼白(青白くなる)、脈拍の消失が起こります。
・冷感やチアノーゼ:血流不足により手や指が冷たく感じられます。
・急性虚血:PHCAの血栓症が進行すると、指の虚血や冷感耐性が低下します。
<対策>
四辺形間隙症候群を改善するためには、固くなって血流が悪くなっている
大円筋、小円筋、上腕二頭筋をマッサージ&ストレッチの具体的な方法を解説していきます。
今回は「大円筋」にしぼってお伝えします。
「大円筋のマッサージ方法」
・大円筋の位置
大円筋は肩甲骨の下部に位置し、肩甲骨下角から上腕骨小結節稜へと走行しています。
・ランドマークの設定
肩甲骨の後角を確認し、その下に手を置きます。
肩甲骨の角に沿って指を滑らせることで、大円筋の位置を特定します。
肘を真後ろに引くと、大円筋が固くなってくるので、そこで場所を確認します。
「ほぐし方」
・指の配置
指先を使って、大円筋の走行方向に沿って斜め方向に配置します。
・圧をかける
指の腹を大円筋の中心に当て、筋肉に均等な圧力を加えながら、
縦方向・横方向に滑らかに押し広げるように揉みほぐします。
*手が届かない場合、テニスボールまたはラクロスボールを使ってもOkです。
ただし、痛気持ち良い程度の負荷にしてください。
「ストレッチ方法」
①姿勢
立ち上がった姿勢で行います。
②手順
腕を天井に向かって前から挙上します
腕を外側にねじります(外旋)
そこから腕を身体の前方へ寄せてきます(内転)
*反対側の手はストレッチしている方に腕を下から支えておきます
③時間
痛気持ち良いところで止めて30秒キープします。
これを3セット行います
このような手順のように四辺形間隙症候群の改善には、
マッサージ方法とストレッチ方法を組み合わせることが有効です。
このマッサージやストレッチ方法を継続的に行うことで、
筋肉の柔軟性が向上し、症状の軽減および再発防止が期待できますので、
ぜひ、継続して行ってくださいね(๑•̀ㅁ•́๑)✧
次回は、「小円筋」の対策について深ぼっていきますので、
楽しみにしておいてくださいね(*^^*)



