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井上博文

大学院・大学編入受験のプロ

井上博文(いのうえひろふみ) / 塾講師

株式会社コムニタス

コラム

志望理由は読み手を説得する力が必要です

ゴールデンウィークが終わり、世の中は平常に戻ったようです。それでも京都では、特に私たちの塾がある京都駅付近は、海外からの旅行客がとてもたくさん来ていて、周辺のホテルへの出入りが、コロナ以前と同じような景色になったように思います。
コロナ前は「人が多いなぁ」と正直辟易していた部分もあったのですが、コロナまっただ中のゴーストタウンのような状況を目の当たりにすると、「観光客が帰ってきてくれた」と、公共の人間でもないくせにそんなことにうれしく感じる自分がいます。いろいろな意味で、もはや比喩でもない貧困国になってしまった死に体の日本(京都)経済を少しでももり立ててくれることを期待しています。

大学院受験は、ゴールデンウィークが終わると、志望校を確定していき、オープンキャンパス情報や、入試要項が出始めます。いよいよ、という時期です。ここからが私たちの腕の見せどころでもあります。私たちは、願書関連書類の作成にかなりのエネルギーを使います。それだけ書類は合否に大きな影響力を持っています。願書の内容は学校によってかなり異なります。だから、学校ごとにどんな書類が必要かをよく調べ、要綱をよく読んで、準備をしなければなりません。研究計画は不要で、推薦書が必要な学校もあります。研究計画、志望理由、卒論要旨と盛りだくさんの学校もあります。研究計画の字数が600字程度の学校もあれば、2000字程度あるいは別紙添付として、特に字数制限を設けない学校もあります。これらそれぞれに丁寧に対応しなければなりません。

いつも言っていることは、「一番大切なのは合格後」です。「合格後、入った学校で何をして、どんな成果をあげるか」「そのためにどんな技術、能力を持っているか」「あるいはどんな訓練を積み重ねてきたか」云々・・・・
大半の大学の先生が聞きたいことは、「うちの大学院に入って何をするの?」ということです。ここがすべての出発点です。そこができている人から合格に近付くと考えるべきなのです。つまり、願書をより力を入れて作ることは、合格後を見据えるのに非常に効果的なのです。今まで漠然としか見えていなかったことが、明確化されることによって自分が院生になった時のことがイメージできるようになってきます。

志望理由に限ったことではありませんが、小論文、研究計画、面接などに共通して必要なことは説得力です。論文の一つの重要な役割は読み手を説得することです。読み手から「説得された」と言われることは、間違いなく褒め言葉です。
例えば、志望理由では、読み手が
「なるほど、これならうちの学校以外行きようがないな」
と納得させること、あるいは一点の疑問の余地さえ感じさせないことと言えます。説得力を高めるのは「事実」です。疑問を持つということは相手は疑っているということですので、疑われる前に、最初から曇りのない事実を、誰にでも分かる形で出すことが必要です。だから、その意味で相手方から「ああ、この人はウソをつく人だな」と思われてしまうと、その後それを打開するのは極めて困難になります。「事実の積み重ね」が説得力を生みます。


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