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井上博文

大学院・大学編入受験のプロ

井上博文(いのうえひろふみ) / 塾講師

株式会社コムニタス

コラム

最近の圧迫面接事情

2021年8月15日

テーマ:実は知らない面接対策・集団討論対策

コラムカテゴリ:スクール・習い事

京都コムニタスでは、今、必修の授業で、面接対策をしています。そこでの質問で時々あるのが、圧迫面接についてです。また、先日、京都文教大学に出向しましたが、その時にも少し話題になりました。面接に限らずかもしれませんが、会話の基本は、要は相手がどう受け止めるか、ですから、相手方のこちら側の受け止め方に齟齬を少なくしておくと、比較的うまくいきます。想像力が足りないと、相手方を不快にしたり、最近流行のYouTubeで「炎上」するような差別的な発言をして、取り返しがつかないことになります。少なくとも研究の世界では、差別は受け入れられません。まずは自分の発言から気をつけていくのは基本です。しっかり想像力をもって、相手の受け止め方を強く意識するところからが圧迫面接対策のスタートです。

圧迫面接について不安をもっている人は少なからずいます。それはそうだと思います。面接を受ける側からすると、圧迫される意味がわからないし、それが意図的なものならばともかく、明らかに機嫌が悪かっただけということもあり、受験生からすると、いずれであっても不快な印象しか残らないものです。ただ、近年は、例えば、「怒鳴られる」「ものを投げられる」などといったこれぞ圧迫という圧迫面接は目に見えて減少しています。以前、一つ首を傾げたくなる面接をされた大学院がありましたが、この面接を受けた人は、結局合格したのですが、もちろん、この大学院には行きませんでした。こういった理不尽な圧迫をする時代は、私たち第二次ベビーブーム世代までだと思います。この世代は、結構いろいろな圧迫を受けました。随分前に、こんな圧迫面接をする学校には行かない方がいいです というコラムを書きましたが、今は、こんなことをすると、人材を逃してしまうわけですから、非常に無意味かつ大学院にとっても不合理な行為です。だから、今圧迫があるとすれば、ほとんど意味不明です。

昔は、面接で受験者を不安にさせると、その人の本性が分かる、というそれこそエビデンスのない考え方が存在したようです。塾講師の同僚にもそのようなことを言う人はたくさんいたように思います。しかし、私自身、数え切れないくらい仕事の面接を受けましたが、圧迫は一度もありませんでした。同じ試験でも、圧迫をされた人はいたようですから、圧迫は、まず、相手を見てあったり、なかったりするものだということがわかります。私はおそらく圧迫されると、余計に闘志がわいてきて、いろいろな作戦を考えると思います。残念ながら、一度も試す機会はありませんでした。しかし、一方で、最近の傾向ですが、圧迫されたと認知してしまうケースです。おそらく相手方には、圧迫の意思はないのにも関わらず、自分だけが被害者になっているパターンです。これはこちら側の問題ですから、感情知能を高めていく訓練から始めて、感情制御ができるようになっておく必要があります。あとは、相手方の性質ももちろん関係します。正直なところ、攻撃性の高い先生もいます。質問がかみ合わず、「それどういう意味?」を連呼する人は少し危険です。「それはこういう意味?」とすりあわせる意思を示してくれる人は大丈夫なのですが、「どういう意味系」の人は質問と詰問の区別がついていないケースがあります。「どういう意味系」の人は、スタートから相手が間違っているというところから話が始まりますので、説明を尽くす必要があります。運がよければ、説明を聞いてくれ、納得してくれますが、運が悪いと、何を言っても「それどういう意味」「それどういうこと」のあと、全否定で終わることもあります。今時の圧迫があるとすると、言葉は丁寧で、「クライエントさんにお出会いする」くらいの物言いで、「どういう意味系」の質問が連呼される場合だ考えておきましょう。


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