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井上博文

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井上博文(いのうえひろふみ) / 塾講師

株式会社コムニタス

コラム

日本人生哲学感情心理学会第21回大会が7月1日、2日に開催されます

2017年6月19日

テーマ:REBT 論理療法

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

すでにお伝えしておりますが、日本人生哲学感情心理学会第21回大会が7月1日、2日に開催されます。
21回大会ホームページ
日本人生哲学感情心理学会第21回大会
日本人生哲学感情心理学会第21回大会シンポジウム
このコラムでもいくつか紹介しております。場所はアバンティ響都ホールです。先日下見に行きましたが、元々公共のものだったそうで、非常に設備がしっかりしています。楽屋や会議室もあり充実しております。またポスターセッションをする場も十分に確保されており、大会を開催するには非常に良い設備です。当日はまずシンポジウムがあり、その後に、龍谷大学学長の入澤崇先生の「菩薩に学ぶー排他的感情から利他的感情へ」という講演をしていただきます。仏教は、かなり初期の段階から、怒りの感情の対極に「慈悲」という概念を置きます。私はこれは画期的なことだと思っています。この慈悲の概念は後の大乗仏教にも引き継がれ、いわゆる「救済」の思想と結びつくようになります。私たちの住む娑婆世界(輪廻世界で生まれ変わって死に変わってを繰り返す苦しみの世界)は、ブッダ(悟れし人)が2500年ほど前に生まれ、80歳で涅槃をされた後、生まれ変わって来ません。ブッダは苦しみを乗り越えた人ということが前提となり、生まれ変わってこないのです。以来、未来のブッダとされる弥勒が出るまでの間、この世界は無仏の時代です。それならば、と発想の転換を図ったのがいわゆる大乗仏教で、紀元前後頃くらいに、文字で書かれた経典で「俺たち大乗」「あいつら小乗」と、ちょいとばかし器の小さいことを言う「大乗(マハーヤーナ:大きな乗り物 or 器)」を名乗る文献群が大量発生します。仏教発足後500年程度たっています(さらに500年後くらいに日本に仏教が届きます)。この時代になると、ギリシアのアレキサンダー大王の東方遠征の影響を色濃く受けた、インドグリークといわれる王朝の末期であり、インドスキタイ、サータヴァーハナなどが乱立していく時代になります。このころ、ヘレニズム文化の影響を受けてか、仏像も生まれます。そして大乗仏教も、最初から文字の形で文献として生まれます。一見すると、およそ仏教には見えない記述もあるのですが、仏教の基本は外しておらず、娑婆世界にブッダがいないことを前提に、いわゆる極楽浄土など、ブッダがいなくならない別世界を設定し、生まれ変わって来てしまう苦しみの世界の私たちを救済しようという発想が生まれてきます。同時期に、この娑婆世界にいながら、ブッダにならず(なるとこの世界から煙のように消えるので)、この世界に留まることを前提とした、ブッダと同等の仏教的能力を備えた人(?)が登場します。これが菩薩です。これは、慈悲をもって、私たち一般人を導く存在です。お釈迦様ブッダは、出家の坊さんたちを導いて、阿羅漢という導かれて悟った人を作った人と言えますが、菩薩は、少し違っていて、一般人を苦しみの世界から、別世界に導いたり、救われることを伝えることで安心を与えたりする、ザ・慈悲の存在です。そんな存在が、王朝入れ替わりの時期、かつ、乱立の乱世の時代、そうでなくとも血で血を洗う歴史を繰り返すガンダーラという地で一気に広まります。人々が顔を歪めて、憎しみ合う、そんな地で、穏やかな顔をしたブッダや菩薩が大量に発生して、こんな世界から救ってくれるというのです。当時としては、多くの人々の心をうったに違いありません。
当日は、仏教美術やシルクロードの仏教をご専門とされる入澤先生から、そんな菩薩の話がなされると思います。是非、仏教に関心のある方はお越しいただけたらと思います。


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