公認心理師を意識した臨床心理士指定大学院の選び方

2017年6月22日

テーマ：後悔しない臨床心理士指定大学院の選び方

コラムカテゴリ：出産・子育て・教育

公認心理師養成のカリキュラムが少しずつ整いつつあるようですが、今年から法律が動き出すとして、私たちが注視しておかねばならないのは、各大学の動向です。ずいぶん前に、公認心理師養成に向けた各大学の動向というコラムを書きましたが、当時からすると、各大学の状況も変わってきています。先日、立命館大学に伺った際に、公認心理師のことについてもお聞きしましたが、かなりの情熱をもって、対応しようとしておられます。一方で、現役の学部生が、自分の大学に公認心理師のことを問うと、「その質問には一切答えられない」「すべて自己責任でやってください」と言い放つ学校もあります。一概に大学の対応を責められないかもしれませんが、今は、心理職資格の転換期です。今の学部4回生は被害者とも言える谷間の学年です。「文句は国に言ってくれ」と言い放った先生もいます（そういう情報はどんどん入ってきます）。確かにそうかもしれませんが、学生にとっては、一生の問題です。大学に入った段階では、公認心理師に関して何も情報がなく、大学生の間に話が進み、法律が決まり、しかも移行対象にならない人たちがいるのです。できるならば、誠実に対応していただきたいと願うばかりです。

逆から言えば、こういった学生に対して、誠実に対応しようとしている学校は良い学校と言えます。良い学校の見極めは、今はおきますが、少なくとも公認心理師について、本気の学校とそうでない学校は、今見極めることは可能です。それは、現段階では科目は不明確ですので、科目に対する対応よりも、実習について、質問に答えてくれる大学は、公認心理師に関して、まじめに取り組んでいる大学と言えます。詳細は控えますが、先日、当塾を訪問してくださった、帝塚山大学、立命館大学は、それに該当すると思います。少なくとも私の質問には誠実に回答してくださいました。そのほかにも、同様の大学はあると思います。もし取材させていただけるなら、是非お声かけいただきたいと願っています。

現段階で、大学の公認心理師に対する姿勢は、かなり差がついていると言って過言ではありません。現時点では、私が知る範囲では、
・「公認心理師学部、学科」をあらたに設置しようとする臨床心理士指定大学院はないようです。
・臨床心理士指定大学院を下地に「公認心理師も取れる」という位置づけにせざるを得ないようです。
・臨床心理士指定大学院をやめて、公認心理師一本にしようかと検討している学校はあります。
・どの学校も実習先で頭を悩ませています。
京都は実は全国で東京についで指定大学院が多い地域です。京都だけで実習時間をすべての指定大学院が確保するのは不可能に思えます。だから今の段階で確保できている大学をチェックしておくことが重要です。もちろん、医療系学部、学科を持っているところは、余裕があるかもしれませんが、今のところ、コメントはいただけていません。

あえて少し踏み込みましたが、これらを踏まえて、大学院を探すのが妥当だと思います。

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