残業代ゼロ案 どうなる新しい働き方 残業代ゼロの対象になる人とは?
和食さとを運営する、サトレストランシステムズが
労働基準法違反で書類送検され、ヤフーニュースに
とりあげられてしまいました。
サトレストランシステムズ
東証一部上場
本社 〒541-0052 大阪市中央区安土町2丁目3番13号
大阪国際ビルディング30階
⬛︎グループ店舗数 427店舗(2016年10月現在)
立派な東証一部上場企業です。昔、京都にいたときにさとは、
利用したことが結構あります。
外食チェーンは長時間労働、残業代という問題が常に
ありますが人材不足だけが理由ではないと思います。
コンプライアンス意識が低いところも残念ながらありますし
会社の体質によるものも大きいといえます。ブラック企業
といわれてもおかしくないギリギリのところでやっている
大きな企業も外食業界にはいくつかあります。
一度問題がおきてしまい、労働トラブルになると、その後
店舗の売上も下がり、会社業績が悪化することも多いです。
また社内の幹部やその部下たちのモチベーションは、下がってしまうと
思いますし、実際に立て直しは一般的には難しいと思います。
これは、過去の事例をみればよくわかります。大げさにいえば
過去の歴史で証明されているのです。もちろん店舗の閉鎖、業態の
見直しでブランドイメージを変えることができれば、縮小したとしても
利益を出せるようにすることは可能ですので期待したいところもあります。
ただ裁判になっていないケース、過労死などの死亡事故でない場合、
なんとか頑張って回復できそうですが、このようなニュースをみると
やはりお客さんがこのような企業のサービスを利用したいと思わなく
なればそれが答えなので、厳しい状況になるのは目にみえています。
今回は、未払い残業代を延べ653人に26~27年
分の計約4億円を支払ったとのことです。
これらを支払ったということはこの企業の利益を考えると、かなり吹き飛んでしまう
わけですから、正しく運営していくと会社が生き残れないということになってしまいます。
また今回は役員でもない店長4人と事業推進部長が書類送検された
わけですから、それまでの対応にかなり問題があったといえます。
書類送検されるということを軽く考えてはいけませんし
このように世間からも労働基準監督署からもマークされてしまって
いいことはありません。
この企業がこれを機会に適切な労務管理をして、未払い残業を
なくし、時間外労働についても法律を遵守し、業績が下がるのを
食い止めていただくことを期待して、今後の推移に注目していきます。
「和食さと」「すし半」のサト、違法残業月111時間 容疑で書類送検 大阪労働局
産経新聞 9月29日
「和食さと」「すし半」「さん天」などを展開する飲食チェーン大手、サトレストランシステムズ(大阪市中央区、東証1部)が、従業員に違法に時間外労働をさせ、残業代の一部を支払わなかったとして、大阪労働局は29日、労働基準法違反の疑いで、法人としての同社とさん天事業推進部長、店長4人を書類送検した。
労働局によると、サトは時間外労働の限度(月40時間)に関する労使協定(三六協定)を店舗ごとに結んで労働基準監督署に届け出ていたが、労働者代表の選出に不備があり、有効な協定として認められていなかった。
書類送検容疑は平成27年、本社と大阪府内のすし半、和食さと計4店で、従業員7人に対し最長で1カ月111時間~49時間の時間外労働をさせ、うち2店では3人に割増賃金の一部(計約30万円)を所定支払日に支給しなかったとしている。
同社は調査委員会を設置して全店舗で未払い賃金を精査。延べ653人に26~27年分の計約4億円を支払った。