決断に際して4つの優先順位 ドラッカーから学ぶ原則
日本橋人形町で奮闘する
社会保険労務士の庄司英尚です。
雪の対応においては、ちょっとしたいい話として
前回お客様の事例をとりあげました。
今回は、ニュースになって話題の山崎製パンの
運転手の対応について、ちょっと違った角度からも
考えてみたいと思います。
関東甲信と東北で14~16日に降った記録的大雪の影響で、立ち往生する車が相次ぐなど交通インフラの
もろさが露呈されたが、ある企業のドライバーがとった行動が注目されている。
大手製パン「山崎製パン」(東京)の配送トラックの運転手が積み荷の菓子パンなどを動けなく
なった他の運転手に無償で配ったのだ。
心温まる行為にツイッターなどでは「山崎パン偉い」「リアルアンパンマン」と称賛の声があふれ、それを
好感したのか、同社の株価(17日)もジワリ上昇した。
実際のところは、本人が独断で判断したわけでなく会社の了解は得ているようです。
ただこのような対応をするには、日頃の教育や理念、企業文化が従業員によく
伝わっていなければなりません。
震災のときなども山崎製パンは、このような対応ができている
ようで、別にそれは当たり前のことと思っているようですが
その当たり前のことでも、なかなかできないものです。
まずはいざというときに、自分で考えられる人でなければ
なりませんが、なかなか余裕がなくなるとそこまでできないものです。
それでも商品を運んで、お客さんに届けることが仕事なので、それを
忘れないでほしいということは大前提です。お客様があっての
ことでその先に待っている人がいるということを忘れないで
気遣いをしながら今回のような対応をしないと、違った不満を
持つ人もでてくるので難しいところです。
だから他の企業はそんな簡単に勝手なことをできないわけです。
実際に運転手がお客様の商品を預かって運んでいるだけであり、今回のような
ことをやらないとダメみたいな風潮になるのは避けなければなりません。
また会社の就業規則やルールブックに、震災のときには
すすんで困っている人に食べ物をわけてあげましょうという
決まりを記載することもおかしいですし、そういうことは
具体的に書くのではなく、行動の基本原則で定めておく程度で
あればそれが一番いいのかもしれません。
何でも会社に確認していては間に合わないこともあるので
いざというときは、それこそ現場での判断力が重要になってきます。
従業員の1人1人に企業理念を浸透させて、行動できる社員を育成
することができれば、将来が楽しみな会社に成長できると思います。
不思議なのは関係あるのかないのか株価まであがったというから
結果的にはよかったです。このような会社こそ持続する会社なのだと
思いました。
結局は、企業はヒト。今回はなかなか目立たないが大事な
物流を担っている運転手の人柄なども注目されることになった
わけですが、あまり企業内で騒ぎすぎたり、目立たせたりする
ような動きをしないほうがいいかもしれません。
そんなわけで今回は山崎製パンのドライバーの話を聞いて皆さんが
どう思うか?
自分の価値観と、考えたこと、気になったこと。
そういった視点で意見交換などを部下などと話
をすることが大切です。
私の視点でいえば、
何よりも忘れてはいけないのは困っているヒトがその場にいた人だけ
でなく、お客様である販売店だけでなく、その先の消費者も購入できな
くて困っているということです。
お客様に届けることができなくて申し訳ない気持ちを
きちんと販売店に伝えることが大事で、そういった細やかな
配慮が信頼関係をつくるわけです。
そして一部だけでなく全体をみるということ。
自分の周囲だけでなく、社会全体そして世界レベルで
考えてみることも大切なのかもしれません。
■【【株式会社アイウェーブ 公式サイト】
■【日本橋ではたらく人事コンサル会社の社長ブログ】
■私の取材プロフィール
■経営者にためになる、お得なコラム満載 直近コラム 15件